患者側から見た骨髄移植の流れ(3)

こんにちは、CMBOです。今回も骨髄移植の流れについてのまとめです。

(10)面談及び契約

登録者様が移植に同意し、血液検査でもOKとなると最後に登録者様との契約が行われます。一度同意しているのに何故?と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、希に採集以降痛みが残る場合もありデメリットを提示しておかねばなりません。撤回が無いよう綿密な協議が必要です。移植時は数日間拘束されますし。

登録者様側もどなたか家族に同席頂いた上で同意を求められます。そして骨髄バンク側も弁護士同席となります。ここで移植においてのドナーさん側のデメリットについて、説明を受けるはずです。

あまり言いたくはないですがこの時点でのキャンセルも可能と言えば可能です。とにかく、患者側にとって最悪なのが移植当日のドタキャン。この契約の時点ではまだ患者側は通常の生活を送っていますが、移植日には他人からの骨髄を受け入れる為、放射線をガンガン浴び、抗がん剤を大量に飲んで体内の自分の白血球をゼロにしているのです。(実際には完全にゼロにはならないようですが)

ですのでこの時点の患者は無菌室内で免疫力がほとんどない状態。これが流れたら次のドナーさんが確定するまではどう急いでも3ヵ月。その間免疫力がない状態で過ごすのですから、はっきり言ってほぼ死を覚悟しなければなりません。

こんな事はごく稀なレアケース、という訳でも無いようです。契約時には何も口出しをしなくても当日「行かないでくれ」「もし自身の身に何かあったら責任を取れるのか?」と家族の方から泣かれ病院に現れないケースもポツポツあるとか。。。。それはそうかもしれないですが、家族の方は患者の状況を理解出来ているのでしょうか?。。。。

という事で、契約終了後はドナーさん確定となりキャンセルは出来ません。そしてここはちょっと記憶が曖昧なのですが、患者側で進行中だった他の最大4人の候補の方がいた場合、この時点でリストから外れます。他の患者さんと重複する登録者様かもしれませんですしね。

ただ、この後最後の健康診断があるので、血液検査を通過している登録者様がいればその方はまだ保留扱いになっていた気がします。ちょっと曖昧ですが。。

この面談系野球に至るまでは血液検査終了から平均約2週間くらいかかると思います。働いている人が家族同席で予定を入れるのは中々大変でしょうしね。ドナーさんは移植日以外にも単発的に数日間拘束されるのです。結構大変ですね。

(11)最終健康診断

これで後は骨髄移植を待つだけ、のはずですが最後に最終健康診断があるのです。「一度血液検査を受けているでは無いか?その時一緒にやれないのか?」と誰もが思うでしょうが、その時から少し時間が経っていますし、出来るだけ直近の体調を確認したいが為です。ですので移植予定日(契約時にある程度決めるはずです)に近い日にちで行うようです。

そして健康診断ですので、血液検査とは若干内容が異なるようです。ちなみに移植の際ドナーさんが風邪をひいていたら移植手術は延期となります。免疫力がほとんどなくなっている患者に病原菌が入った骨髄を注入する事は出来ませんから。。。。

この時点で何か変更が発生する事はない、、、大半の人がそう思うでしょうが、あるのです。キャンセルが。。。。私が正にそのような目に合いました。ドナーさんが健康診断で異常が見つかり、キャンセル。移植は延期どころか白紙になってしまったとの事です。ドナーさんはお気の毒にすぐ治療に入らねばならない状態らしいかったです。又聞きですが。

自分の時で言えば、ショックというか「そんなことがあるのか?」担当医に当り散らした覚えがあります。よくよく事情を知れば担当医も情報を受けるだけで何の罪もないし、やはりショックだったと思うんです。申し訳無かったです。その告知は2年前の12月25日だったのですがとんだクリスマスプレゼントでした。

その後の処理が大変でしたね。年明けすぐ入院で1月15日に移植予定でした。会社もその数日後から休職予定でしたし、親戚知人にも入院のことを年賀状で知らせていました。入院中の買い物も終わらせておりました。本当にあの日のことは人生で一番ショックな瞬間でした。

正直自身の病状が進行して抗がん治療が必要だと言われた時以上にショックでしたね。

以上の流れを持って骨髄移植が実施されることになります。最後の最後までお互いどんな人なのか知らされることはありません。骨髄移植バンクが内容をチェックした手紙でのみ2回だけ意思の疎通をはかることができます。

ただし、骨髄移植を受けたから患者は後は治すだけ、という簡単なものではないのです。頂いた骨髄が正常に機能しつつも、他人の身体に移された為自身の身体を侵入物と思って攻撃してしまう症状、いわゆるGVHDに大半の患者が悩まされます。そしてこれが深刻化すると生命をも及ぼすことになります。

ですので、患者側は骨髄移植そのもので命を落とすことはまずないのですが、その後のGVHDにより体調を壊し、免疫力が少ない為なかなか退院できず、最悪命を落とすこともあるのです。

骨髄を提供頂いたドナーさん側も一定期間痛みが残ることもあると聞きます。本当にそれは申し訳ないなと思いますが、患者側は移植後も全く予断を許さない状況が何ヶ月、何年も続くと言うことをご理解いただければと思います。

(12)臍帯血移植(さいたいけついしょく)について

最後にその1で少し触れた臍帯血移植について書いてみたいと思います。

患者側の状態が深刻化しつつあるにも関わらず、ドナーさんのアテが見つかりそうにない場合があります。その場合医師の判断で臍帯血移植を選択する場合があります。これは簡単に言うと胎児の血液に含まれる造血細胞を移植する手術です。

妊婦さんが出産後臍帯(へその緒)が切断されますと、胎盤とともに臍帯も子宮から切り離され役目を終えることになります。その胎盤と臍帯に残った血液を臍帯血といい、その血液を頂くのです。事前に妊婦さんとその処置を行うことについて合意を得ておきます。臍帯血は冷凍保存が可能であり、最終後長くても1日以内に移植を行わなければならない成人の骨髄とはここが大きく異なります。

臍帯血は胎児の血液検査なので幼若で増殖能力に富む造血細胞を利用するのです。移植後のGVHDが比較的軽く、またHLAが全て一致しなくても移植は可能であり、現在ではほとんどの患者さんに適合する臍帯血が見つかるようになっているらしいです。

しかし、ひとりの胎盤から得られる細胞の数は限られており、移植できる患者さんは小児や体重の軽い成人が中心のようです。ちなみに私が一度先生に臍帯血の可能性について聞いたところ「全くありませんっっ!」とにべもなく言われました。当時私は体重が90キロ以上ありましたからね。。。。(笑)

ただし、最近は医学の進歩により体重の重い成人に行うこともあるようです。ただしあくまで個人的印象なのですが、臍帯血移植はドナーさんが確保できそうにない患者さんが止むを得ず選択する第2の手段という印象はあります。術後問題なく日常生活を送る方が大半だとはおもいますが、中々体調が安定せず悶々とした日を過ごす方も少なくないように思います。

以上、3回に渡って患者から見た骨髄移植の流れについて綴ってみました。改めて思うのはなるべく迅速にドナーさんを確保でき方法はこれ以上ないのか?と言うことと、骨髄バンク登録者様以外から骨髄提供者を探す方法はないのか?という点について考えてみました。

次回はこのテーマの総括として私案を書きたいと思います。

今日はこんなところですね。

それでは、また。

#骨髄バンク

#ドナー登録

#骨髄移植

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。