こんにちは、みやけです。今回もまたWBCの話です。
ついに侍ジャパンが世界一を奪還しました!しかも決勝で野球の発祥国アメリカを破っての戴冠なのは本当に意味がある!意外と日本人の精神構造はプロレス創世記の力道山時代から変わっていなくて、あの大国には「乗り越える」という発想さえ恐れ多い、そんな風にとらえてしまう存在なのではないかと思うのです。

しかも勢いでアメリカに勝ったのではなく、正々堂々正面からぶつかって行って勝利したのは本当に意味があった!そして大谷以外でなく他のメンバーも実に素晴らしいパフォーマンスを持った選手が多かった!正直な話、私は戸郷や大勢についてどんなピッチャーなのか把握していなかったのですが、あんな素晴らしい球を投げる投手だったなんて、、、名前だけで選ばれた選手は一人もおらず、全ての選手が世界に誇るスキルを持ったプレイヤーであり、彼らがアメリカ、メキシコ等の選手に力を力で打ち破った事は本当に頼もしかったです。
エピソードを語りたい選手はヤマヤマなのですが、まず挙げるとするならば大谷選手ですね。月並みですが。東京ドーム看板直撃ホームランは驚愕ものでしたし、決勝戦最終回でのマイク・トラウトとの一騎打ちはもう劇画の世界!野球ファンであるなら歴史的瞬間を連日見ることが出来た!そう言っても過言ではないと思います。
そんな中でも私が最も印象深かったシーンは準決勝メキシコ戦、9回裏先頭バッターで出た大谷が初球を打って2塁打にした後、塁上でベンチに向かって咆哮しナインを鼓舞したシーンです。普段はいつも笑みを絶やさず怒りを露にするなんてことはファンも見たことは無かったとは思うのですが、この時の大谷の表情は正に鬼気迫るといった感じで尋常ではなかった雰囲気があります。

ただし野球ファンなら、大谷がピッチャーに回った際、重要な場面で三振を取った際に吠えるのは決して珍しくはないと知っていると思うのですが、その時とは明らかに雰囲気が違いましたね。「男ならここでやらなくちゃどうするんだ!」私にはそう聞こえました。このシーンは人の目を意識してのパフォーマンスではなく、心の奥底から湧き出てきた魂の叫びだったと思います。同時に私は男であるなら勝負所で打ち勝った時に必ず湧きあがらずにおれないのがこの咆哮だと思うのです。
私自身に目を向けますと、家族・親族に女性が多いためか、ここまでいかなくても、スポーツ中継で良い場面に出くわした際、思わず「ヨッシャ~ッ!」と声を荒げたりするとそれだけで「コワ~イ」なんて引かれちゃったりするんですよ。妻とか姪っ子とか、、、、。特に今の子は強い言葉を発する事に対しての免疫力が低いようですね、それはいい事なのか?悪い事なのか?断言する事は出来ませんが、世間の雰囲気が何か見えない感じで抑えられている感があって嫌なのですよ。
最近はSDGSとかなんとか言って、あまりに少数派の意見を優先的に聞きすぎです。というかあれは特定の活動家の「やりがい」「敵潰し」の為のツールでしかない!話が大きく逸れましたが、大谷翔平という「現代っ子」の象徴のような若者が、昭和のど根性みたいなシーンをあんな重要な場面で見せてくれたのは胸のすく思いでした。

私は中学・高校と野球部に所属しましたので、大したレベルではないけれども「体育会系」の雰囲気は知っています。でもこの体育会系的思想・行動については大反対の立場です。この「理不尽な指示でも絶対服従」のシステムの為日本という国家の成熟が大きく阻害されていると思います。でもこの流れをくむような「根性・精神力で困難を打ち勝つ」という感覚は支持しており、「最後に人間を支えるのは精神力」だとも思っています。
あの時セカンドベース上で大谷選手がいつものように満面の笑みを浮かべていてもそれはそれでよかったかもしれません。「見たか!お前ら!これに続くんだ!やれるはずだ!」という気持ちを伝授するようなシーンは本当に心を打たれ、何か長い間不当に押さえつけられてきた感覚を解放してくれた、そんな風に思いましたね。
そしてその後に続いた村上選手のサヨナラ打。大不振の村神様が最後の最後で汚名返上の一打を放つ!もうこれは出来すぎとしか言いようのない展開ですが、あり得ないようなお膳立ては偶然の産物で得られることもあります。しかしそこで「結果を出すのは苦しみぬいてとことんまで努力した者にのみ与えられる」私はそう思っています。ただし、結果を出せない事もあるのもまた事実だと思うのですが、「努力をしていないものは絶対にいい結果を得られる資格はない」そう確信しています。

なんだか堅苦しい話が続いてしまいましたが、次に話したいのは周東祐京選手の快足!
ホークスファンなら、彼が単に足が速い選手というだけでなく、ベースランニングの技術の高さが尋常でないほどのレベルにある事はよく知っているとは思うのですがしかしサヨナラの瞬間の走りは尋常ではなかった!大谷選手を追い越しそうになったのは、打球の様子を見ていた時間の差ではあるのですが、それにしても特に3塁ベースを回ってホームに滑り込むまでの速さよ!
そしてまた、白煙を上げてホームへスライディングしたシーンもカッコよかったですね~。

最後にですね、ここまでこの大会が盛り上がったのは、ようやくコロナ過終わろうとしている中、人々が飢えていた「他者との繋がり」を自然な流れの中で意識できたからだと思います。本来なら昨年のオリンピックがその役割を担うはずだったと思うのですが、まだ時期的に早すぎ、かつ関係者の醜聞が連発されとてもその役目を果たすどころか「もう国際大会を誘致する必要はない」という世論が起こるような事態になってしまった。
しかしこのWBCは権力者の影がちらつかず、侍ジャパンは「勝つ」のみに専念出来た。栗山監督が実務家タイプのリーダーだったのもよかった。これがパフォーマンスが好きな監督なら、日本の勝利とは別に個人的なプラスアルファの私怨が入ってきたりしてげんなりしますからね。結果侍ジャパンは純粋に「世界一奪還」という非常にわかりやすい目標にのみ突き進めばよかったのは非常に分かりやすかった!

そして対戦したチェコ、中国、イタリア、メキシコといった国々が自身の力を振り絞って日本に戦いを挑み、終わればノーサイドというスポーツ本来の醍醐味を貫いてくれたのも感動しましたね。本来これがオリンピックに求められるものだったと思うのです。国際大会の真の面白さという点について皮肉にも実にいいタイミングでWBCが実現させたのだと思います。
そしていい選手も揃っていた!メキシコで先発したサンドバルはえげつない物凄い球を投げており、日本でプレーすれば軽く15勝・防御率1点台でしょう。レフトのアロサレーナの華麗な守備は感心しましたし、アメリカのカーターやトラウトの重量感あふれるバッティングは正にスーパースター足り得る迫力でした。本当に見てよかったです。

このWBCの開催こそが日本、いや世界がコロナから脱却できるいいきっかけになればいいな、とも思います。もちろん今回WBCに全く興味がなかった人もたくさんいると思います。そういう方々に無理強いするではないのですが、辛かった3年・4年から脱却するのには何らかのきっかけが必要!この機会に多くの人達が「楽しいこともある」事を思い出していければいいな、そう思います。

今日はこんなところです。それでは、また。
さあ!30日はジュリーのコンサート!そして1日は56歳の誕生日!w