どうすれば骨髄待機患者を減らせるのか?〜患者側から見た骨髄移植の流れ 特別編

こんにちは、CMBOです。

ここ数回患者側から見た骨髄移植の流れについて私見を書いてきました。最後にどうしたら骨髄移植を待機している患者が減るのか?もっと骨髄移植がスムーズに行えるようになるのか?私の案を書いて締めたいと思います。

まずは上のデータは骨髄バンクが公表している患者とドナーさんの数字です。患者登録数が約5万8000人、HLA適合患者数が約4万5000人。この数字だけで全てを判断すべきではないとは思いますが、単純に引き算すると1万3000人が合致ドナーさんがいない状態で待機していることになります。私が自分の耳で色々な方から聞いた数字もやはり1万人くらいだろうという回答が多かった記憶です。

もちろん、骨髄バンクに登録頂いているドナー候補者様の存在は非常に尊いものだと心から思っています。その方々をないがしろにするつもりはありません。しかし、これがボランティア精神に基づいたものである為、現状のように需要の方が多くなった場合、制度自体の大きな修正に取り組みにくいという問題に突き当たっていると思います。

そしてこれは骨髄バンク側も予測していますが、若者人口の減少によりバンク登録者も今後減少していくのは確実なのです。54歳の年齢制限もありますので。

そして以下は私の改革案です。骨髄バンクと並行して運用という内容なのですが、かなり壮大な内容です。まずは目を通して頂けないでしょうか?

(1) 血液検型確認の為の血液検査を全国中学校で義務化し同時にHLAも調査

現在自分の血液型が何型であるか?これを調べる事は国民の義務とはなっていませんし、方法も自己申告制となっています。なのでたまに大人までずっと信じていた自分の血液型が勘違いで別の型と思い込んでいた、という話はちょくちょくありますよね。

この検査は義務化した方がいいと思います。どちらにしろ知る必要があるものですから。学校での健康診断の際ついでに採集すれば良いのです。高校以上だと進学しない人もいますので中学がいいと思います。そして血液検査を行い、後日生徒に血液型を通達するのです。

そして、、、、その際同時にHLA(白血球の型)の調査も行うのです。そしてそれをデータ管理すればある一定の世代からは全てのHLAが明確になる事になります。データ管理の方法は次に述べます。但し結果は生徒や家族に伝える必要は無いと思います。データ管理だけしておけば良いのです。

この案の大きな問題はコストですね。。。自身の通院での血液検査の費用を考えても相当な金額(1人あたり1万弱?)になるに違いありません。ただこれは税金から捻出するしかありません。正直私では試算の仕様がないのですが、最大の難関です。

(2)マイナンバーに情報紐付け。但し医療関係者以外閲覧不可とする

さてこの情報をどうやって管理するのか?相当に重要な個人情報です。骨髄バンク側はこのデータや骨髄そのものが売買される事を非常に警戒している訳ですが、確かにそれは分かります。ベストの方法とも思えないのですが、ここはマイナンバーにデータを紐づける事がモアベターかと思います。

他に個人情報を管理できるような団体があるとは思えないんですね。

但しこれは本来通常は必要のない情報ですので本人でさえも閲覧は出来ないようにしておくべきです。特定の医療関係者のみ閲覧可能にするとかですね。しかし何をもって医療関係者とするのか論議を呼びそうですが。。。。

(3) 運用はバンクの患者完全一致ドナーさんが枯渇した際閲覧。身内を中心に目視

一番ハッキリさせておかねばならないのは「リストはどのような時に使用するのか?」という点です。個人的には国民全員から骨髄移植への協力の同意を事前に貰っておく、、、のがベストですが、まあそれは不可能ですね。現実的には今のバンクの運用を継続して行い、完全一致のドナーさんが枯渇してしまった場合の最終手段に使用、という形になるのかな?と思います。

どう運用するかと言うと、このリストに上がっている方たちは(骨髄バンク登録者は事前除外)移植に関して全く予備知識がない訳ですから、一から交渉を始めなければなりません。ですので、まず患者には目視でリストを見てもらい、親戚・知人・顔見知りの方が含まれていないか?確認を取るのです。

顔見知りであるなら、多少は交渉もスムーズに行くのではないかと思うのです。どの位の確率でそのような方が存在するのかは不明ですが。。。。対象の方が見当たらなければ、ランダムに抽出となります。医学的見地から上位の方、更には移動・輸送を考慮しておなじ、もしくは近隣の県に在住の方という事になるかなと思います。

どうやって交渉するかですが、今の骨髄バンクと同じようにまずコーディネーター的な存在のメンバーを事前準備し、やはり事前に手紙等でアプローチを行い、リアクションがあった人に対して直接交渉を行う事になります。いきなりですから相当難易度の高い交渉になるかと思います。国がそういう事が発生する可能性の告知を行ってくれれば良いのですが。。。

(4)謝礼は骨髄バンクと差をつけず、自治体による負担の統一を!

移植による謝礼はやはり必要と考えます。特に勤め人に関してはこのような活動に理解のあるところ無いところの差がどうしても出てきがちです。やはりここは一部地方自治体が導入している提供ドナー助成制度の全国統一展開を望みます。これは政治が絡む問題でが、地域で差があってはいけません。

現状の金額は拘束日(最大7日)×日当2万円で最大14万円。一部10万円程度の自治体もいくらかあります。検査や契約、採集手術で拘束日はちょうど合計7日にはなるかと思います。この金額はそれなりに妥当では無いかと思います。

また、あまり知られていませんが、ドナーさん側が加入している生命保険でも入院給付金が適用される場合があると思います。骨髄採集は手術の一環と見ている保険会社が多いようです。この事は多くの人に知ってもらいたいです。

ただこの制度はまだまだ認知度が低いので、コーディネーターの方が書類の準備をしたり詳しい説明をしたりのヘルプをお願いしたいところです。これは骨髄バンクも同じです。

あくまで個人的な考えですが、お金目的のドナーさんでも全然構わないと思うのです。正直なところ私はTwitterを始めた当初はアルバイトの紹介にようなニュアンスで助成金の拡販を行なっていたのです。患者さんがたはその辺りのこだわりはあるのでしょうか?

以上が私の考えたドナーさん待ちの患者削減案です。突っ込みどころ満載で非現実的な部分が多いのは承知しております。

ただ現行の制度には限界が来ているのはめにみえておりますし、若い世代にはもっと現実が厳しくなるのも明らかです。そしてこの事に対してどうにか手を打とうという動きが見えてこないのです。

骨髄バンクに全てを頼り過ぎですし、骨髄バンクも対処出来ていない患者に対して将来的にどう考えているのか見えてきません。むしろ自分たち独占であった方がいいと考えているように思えて仕方がないのです。

とにかく、ドナーさんが不在になった時の無念さ、悔しさは本当に言葉では言い表せませんよ。それを耐えながらも抗がん治療を継続したり、本意ではない内容の移植に臨む患者の方達。。。。

これが臓器のように入手が困難であるものなら諦めもつくかもしれないのですが、チャンスはあるはずなのに手段が無くて命を削らねばならないのです。

以上が私の私案です。今後このような論議が活発化される事を望みます。

今日はこんなところです。それでは、また。

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