ネズミ講セミナーに参加した想い出

こんにちは、CMBOです。

今回は想い出話。もうかれこれ20年近く前の話なのですが、私の心の中にずっと残っており誰かに話したかった想い出話を書いてみたいと思います。ネズミ講のセミナーに参加した話です。今思い直せば貴重な体験ではあるのです。

当時の私は30過ぎのバリバリの独身貴族。コンパとかにも参加する事はなかったので、恋人は欲しいにも関わらずその手段がなく悶々とした毎日を送っていました。そしてそのひとつの手段として「ご近所さんを探せ!」というメル友探しのサイトに登録しておりました。

このサイト名にご記憶の方もいらっしゃるかも知れません。残念ながら今は無くなってしまったようなのですが、『出会い系サイト』なんぞというサイトが出てき出す前からある、匿名の純粋なメル友探しのサイトなのです。規約として基本会ったりしたり、そのような誘いをする事もNGなのですが、話が盛り上がれば自然にそうなる事は多かったのです。

そのサイトの中で、私はある年が近い独身女性と親しくなり、妙にトントン拍子で「近いうちに会おう」という話になりました。しかしその間の会話の中で「財テク」とか「サイドビジネス」等の金儲けワードが頻繁に出てきたので、会う前から私は「この人はヤバい人っぽそうだ」、と既に判断していました。このサイトは宗教とネズミ講の勧誘の人が結構潜伏していると言う噂もありましたので。

結局彼女は『サイドビジネスを考える人達へのセミナー』が近々あるのでそれに一緒に参加しないか?と言ってきました。私は「来たか!」と思いましたが、逆にその手の勧誘というのはどんな手法を取るのか?という点が気になり始め、その点の確認を取る為参加に同意したのです。何か強制っぽい雰囲気になったとしても断る自信が何故かありました。

彼女からは内容の詳しい説明は成されず、「◯月✖️日▲時から某タワー施設にある会議室の〜号室に現地集合」との事でした。そのタワー施設は福岡県民ならだれもが知っている施設です。費用は会場使用料として1500円支払話なければならない、との事でした。それについては妥当な金額かな?と思いました。

行って初めて知ったのですが、結局それはサプリメント販売の啓発セミナーでした。サプリメントをその会社から購入して自宅に在庫を置き知人に販売していく、という著名なA社、もしくは別のA社そのもののやり方でしたね。ただ少し斬新だったのは「サプリメント」という商品を取り扱った事。当時サプリメントはようやく日本社会に浸透して来た頃だったので斬新といえば斬新でした。

イベントは3部作で構成されていました。まず最初は何処かの大学の体育学部の教授と称する方の講義。現代社会の人々がいかに疲弊しており栄養が足りていないか、というテーマで1時間程度熱弁を振るいました。

私の直感ですが、この先生は多分本物の先生で、内容にもそれ程虚偽のものは無かったと感じました。ただし、この会では証拠となるような紙の資料は一切配布されなかったので確認は出来ていないのですが、至極まともなお話でした。これは最後に行われるサプリ購入の権威づけに大きな役割を果たしているのだと感じました。

そしてこの時点でもこのイベントはどこのどの団体が主催しているのか、どこを探しても記載がないのです。パンフレットさえも用意されいないからですね。良く良く考えれば、この教授と称する方も、後々この団体が告発されたとしても「そんな団体とは知らなかった。私も騙された」と言えたと思うのです。この人はただ健康に関する話をしただけで、何の宣伝もしていないですから。

この時点で私はこの集団の狡猾さを薄々感じ始めました。そして次は1時間のDVD鑑賞です。その内容はあるアスリートがサプリメントを常時摂取することによって日々の激務を乗り越えている、と言った内容です。

その方の名前は最初は明かされなかったのですが、その映像が流れた瞬間私は「あっ!」という言葉を思わず発してしまうところでした。プロ野球ファンならあまりに有名なH氏が映ったからです。H氏は選手としても一流でしたが、監督としての方がインパクトが強い方で行く先行く先でチームを優勝に導きました。その時は2度目の球団を優勝に導いた後何故か電撃的に退団した翌年でした。

H氏はその豪快かつお茶目で弁が立つキャラクターでしたので、一般にも知名度の高い方でしたが、私には何か虫が好かない方でした。映像の内容はテレビ番組の“情熱大陸”形式にその人の日常生活の背後でカメラを回し続けたドキュメント形式の内容でした。

ちなみにH氏は近年ご病気で若くして亡くなられています。

この映像の中でもH氏は特定の商品を手に取って宣伝を行う、という露骨な真似はしませんでした。「監督業は激務であり、何かサポートしてくれるものがないととてもやっていられない。」「歳をとれば体調は悪くなる一方」というような内容のインタビューがその間に挟まれます。そして彼の目の前には必ずサプリの瓶が置かれてあるのです。

これもまた、後々この会社が問題になったとしても「単に自分の健康に関するインタビューに答えただけだ」で逃れられるのかも知れません。H氏は何も宣伝していないのです。しかしプロ野球ファンから見たら大いに違和感を感じるシーンがありました。

それはカメラが試合中ベンチの中で試合の采配を振るうH氏の後ろ姿を撮影したシーンがあったのです。彼の横には態とらしくサプリの瓶がありました。しかしこの「カメラがベンチの中に入っている」というのが問題なのです。

プロ野球では公式戦の最中、登録されている選手・監督・コーチ・チームスタッフ以外ベンチにいる事は認められておらずそれは厳しく徹底されています。チームのオーナーや社長でもダメなのです。試合後のヒーローインタビューで選手のお子さんがベンチから出てくる事がありますが、あれは試合終了後を待ってベンチ内に呼び寄せているのです。

またごく稀にテレビカメラがベンチに入っている場合がありますが、あれはオールスターゲームやオープン戦のようなイベント的な試合。公式戦では認められません。なのにこのカメラはベンチ内で撮影しているという事はH氏の独断でこっそり撮影を許可したとしか思えないのです。逆に言えばそれだけズブズブな関係だったのでしょう。

その後、最後に関係者による勧誘が遂に始まりました。これまでの2時間強は話の権威ずけだったと言っていいでしょう。勧誘は休憩を挟まず直ぐに開催されました。この辺りも勧誘の基本パターンに沿っています。人間の脳は疲弊しているとついつい話を無条件で受け入れがちになり反論する気が起きなくなるのです。そしてかなり断定的なことを言われると頭にスーッと入ってきてしまうのです。

これがいわゆる“洗脳”なのです。宗教の勧誘でよく使用されるパターンです。何時間も小難しい説法のビデオを見させられた後「お前は間違っている!お前は罪人である!私を信じなさい!」と高圧的に言われると、思考能力を失っているのでいつも以上にその事が頭に入っていってしまいこびりついて離れないのです。

勧誘は4〜5人の関係者が壇上に立ち、如何に大儲け出来るサイドビジネスがあるか、という点を力説しました。もはや日本経済の限界は見えている、なんて話を交えながら。。。。しかし、今までの話は「サプリメント摂取の重要性」が大半だったのですが、それが何故サイドビジネスの話になるのか極端過ぎると普通は思う筈ですが、、、、。

詳細は明かされませんでしたが、まずは100万近くかけて自分でサプリメントの在庫を購入し、それを知人に販売していく、という内容と理解しました。

で、結局そのイベントは何の団体が主催しているのかは最後の最後まで明かされませんでした。これから場所を変えて居酒屋で2次会があるので、興味を持った方はそこに参加して欲しい、との事でした。私を誘った女性は私と一緒に座るわけではなく、関係者席のようなところにまとまって座っていました。そして私と同じような手法で彼女に誘われて参加した男性も複数いるようでしたw

私はここで見切りをつけました。居酒屋までは自主的に徒歩移動という事でしたので、私はサッサと会場を後にし家路につきました。追ってくる者は誰も居ませんでした。彼女からもそれ以来連絡はなし。今思えば“ユルい”ネズミ講勧誘だったなと思います。

被害額?は会場使用料1500円および駐車代900円、プラスガソリン代で2500円くらいでしょうか?w でもまあ、目論んでいた社会勉強にはなったと思っています。

この団体が今でも同じ事をしているかは分かりません。でもこのイベントは人を丸め込むのには実に基本的なパターンを踏襲していたと思います。社会的権威を持ち出し人を信用させ、疲れたところで一気に断定的口調で煽り、焚きつけるという。。。。今でも度々耳にする詐欺のニュースは私の経験と同じパターンをベースにしているように思えます。

どうぞお気をつけください。

今日はこんなところです。それではまた。

#ネズミ講セミナー

#勧誘商法

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