池江璃花子さんと全てのがん患者さん・その家族に愛を込めて

みなさまこんにちは。みやけです。今回は水泳選手の池江璃花子さん、および血液疾患のがん患者の心境、そして一般社会の反応について描いて見たいと思います。

皆様もご存知かと思いますが、2019年白血病と診断され闘病生活を送っていた池江璃花子さんですが、昨年夏より戦列に復帰、そして今年4月4日東京五輪の代表選考を兼ねた日本選手権の100メートルバタフライに決勝にて57秒77のタイムで3年ぶりに優勝。見事リレーメンバーとしてのオリンピック出場を決めました。

そしてその後の100m自由形等も制し4冠を達成。アスリートとして見事な復活を果たし、私のような血液疾患の患者から見ても信じられないような脅威的な回復を見せています。骨髄移植を行なった場合「元の生活」にたどり着くまでは、個人により差はありますが、それなりに時間がかかってしまうものなので、彼女の活躍は本当に嬉しく、そして誇らしく思います。

彼女の闘病生活がどれほど苦しいものだったのか?ある程度は想像はつきますが、特定ジャンルのトップ近くまで上り詰めた選手が、無菌室で孤独な療養生活を送るのは本当に辛かったと思います。池江選手!おめでとう!

しかしですね、池江選手はレース後のインタビューにおいて「努力は必ず報われると思いました」とコメントを発したのですが、その言葉に引っかかった方々がいるようなのです。とどのつまりは「では結果が出なかったのは努力が足りなかったからということなのか?」という見解であり、別種目の某アスリートがその内容のtwitte書き込みを行なったことでちょっとした波紋を呼びました。

ただしそのアスリートは文の前半で池江選手への祝福の言葉は述べており、問題提起した部分は勝負において必ず発生する弱者に寄り添ったものだと思います。しかしこの件について池江さん自身も「釈明文」的なツイートをしてしまう流れになったのはちょっと残念でした。

このような局面において「弱者の人が傷つく」という反論を弱者当人でない方が訴え出すというのは良くあるパターンです。まずですね、彼女の発言はレース直後のインタビューで感極まった20歳の女の子が思わず発した言葉なのです。普通なら全てを暖かく素直に受け入れるのではないかと思うのですが、一部のマスコミやネット民で「この発言はいかがななものか?」的な反応をした方がいたのは本当に残念でした。

彼女は言葉を生業にした人ではなくアスリートなのです。「トップアスリートは必ず人々の模範となり、誰もが感銘する言葉を発しなければならない」なんてこたアありません。いい大人ならむしろ聞く側が全てを察して真意を汲み取るべきだと思います。

そして、これから書く内容は今回のブログで一番訴えたいことです。暗に「池江璃花子さん批判が刷り込まれている」とかそんなことはありません。血液疾患の患者側の見解を推測して書いたものですのでそのまま捉えていただければと思います。

患者の側からいうと、今回の池江さんの復活で

「白血病になったと言っても、池江さんが復活したのだからあなたも努力すれば復活できる!」

「池江さんを見習って!」

「症状が上向かないのは努力が足りないから」

と言われてしまうのが一番辛いのだと思います。とにかく骨髄移植後の副反応(GVHD)については本当に極端な個人差があり、それは当人の努力でどうなるものではないのです。そしてそれを耐えうるには大変な忍耐が必要です。復活した患者だけが”想像を絶する治療”に耐えている訳でなく、体調が上向かない患者も同様に耐えているのです。ただ数値が良くなるか?よくならないか?それだけの事なのです!

そして・・・・これは完全に推測なのですが、今回池江さんがこれだけ短期間でプールに入ることが出来たのはおそらくドナーさんとなった骨髄の白血球の型が完全一致したからではないかと思うのです。白血球の型はザックリ分けて6つ、更に細かい区分がありますが、合致すればするほど術後の免疫力の回復が顕著であると言われています。そしてかなり近い近親者であると完全合致の確率は高くなります。

だからと言って、池江さんが他の患者と比べて楽な治療で済んだ、とかそんな事を考えている訳ではありません。免疫力の回復は早かったかもしれませんが、術後必ず襲ってくる副作用(GVHD)の辛さは他の患者と同様だったと思いますし、私自身池江さんを「仲間」だと思う気持ちに代わりはありません。

一番言いたいのは「骨髄移植を行なった患者の回復は大きな個人差があり、それは個人の努力に比例するものではない」と言う事、そして「患者は全て健常者には想像できないような体の不調に耐えている」と言う事です。

ちなみに私は今年の夏に移植後3年を迎えますが、まだ免疫抑制剤服用中の為、プールはもちろん、温泉にもまだ入れません。家では常に妻を抑えて私が一番風呂です。実は先週、温泉王国の大分県に私用で旅行に行ってきたのですが(観光ではない!)泊まったホテルの最上階には大浴場があったにも関わらず入浴は室内のシャワーで済ませました。そんな状況なのです。

さらに言えばですね、今回の池江さんの快挙のニュースを聞いたまだ闘病段階の患者さんがどう思ったか?私の推測ではありますが、「快挙に喜び勇気付けられ、自分にも頑張らねば!と背中を押してもらえた。しかし心のどこかで自分だって精一杯努力しているのに数値が上向かず体調不良も治らない」と言うちょっぴり複雑な気持ちがある人がいるのではないかと思うのです。

私が上にあげた例の言葉についても、どちらかと言えば、他意なく好意的な優しい人がつい吐いてしまう言葉ではないかと思います。その人たちからすれば、私がこんなことを書いているのを見ると「せっかく応援しているのに。。。。」と思ってしまうかもしれません。でも、闘病患者への声かけってデリケートであり、私自身でも色々と迷うのですよ。。。

「頑張って」と言う言葉でさえもストレートには受け取れない方もおられるようですしね。。。「もう十分頑張っている。これ以上どうしろと。。。」という心境だと思います。それはそれで分かるのですよ。

「応援しています!」これがベターなのかなあ。。。

とにかく、彼女のニュースは陰鬱なニュースばかりのこの1年間の中で久々にスカッとするいいニュースでした!彼女には精一杯東京オリンピックで活躍してもらいたいものです。

池江璃花子選手!応援してます!

今日はこんなところです。それでは、また。

#池江璃花子

#東京オリンピック

#白血病

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