沢田研二 ディスコグラフィー⑪ (そのキスが欲しい、あんじょうやりや、HELLO 他)

こんにちは、みやけです。

今回は沢田研二さんのシングル曲紹介シリーズの第11弾です!このあたりから「生(テレビ等)では聞いたことがない」曲も結構入ってきますし、専用のコスチュームもほとんど覚えていません。しかし曲のクオリティとしては非常に高い曲を連発しており、歌手としてのジュリーは非常に充実した時代だったのではないかと思っています。下段は前回分です。

〇 太陽のひとりごと

1992年5月1日発売 作詞・覚和歌子、作曲・楠瀬誠志郎  オリコン最高位81位  売上0.7万枚 オリコン登場数2週

東芝が新発売したカラーテレビ『BAZOOKA』のCMソングです。ご自身もCMに出演されています。この前3年ほどは激しいイメージのシングル曲が続いていましたが、何とも心が洗われるようなセレブで穏やかなイメージの曲で、私のお気に入りの曲の一つです。この曲が収録された「Beautiful World 」もそれまでロックテイストのアルバムが続いていましたが、打って変わって非常に透き通ったイメージの落ち着いたアルバムですね。

歌詞も中々興味深いのです。出だしは「太陽のように暖かな眼差しで彼女を見守る」という余裕のある雰囲気なのですが、急に自分の心の中に不安な気持ちが充満しうろたえ、最後は不安な気持ちになってしまう。しかし当の彼女は最初から最後まで目の前にいるわけでもなく、日中の妄想だった。というなんとも味わい深いものなのですね。

実際歌ってみると非常に難しい歌ですし、ジュリーの歌唱力の高さと高音の音色の美しさが堪能できる曲です。本当の意味で「大人のジュリー」はこの曲から始まったのではないか?私はそう思っています。

〇 そのキスが欲しい

1993年10月20日発売 作詞・覚和歌子、作曲・楠瀬誠志郎  オリコン最高位96位  売上0.3万枚 オリコン登場数1週

ジュリーのシングル曲の中で「なぜこれが大ヒットしなかったのか?」と不思議に思う曲はたくさんあるのですが、NO1はこの曲に尽きるのではないでしょうか?歌詞も分かりやすいですし、当時っぽいメロディーでもあるのですが、私も当時生でこの曲を聞いた記憶がないのですよね。時代にもあったサウンドだと思うのですが、未だにヒットしなかった理由が分かりません。

そしてジュリーのお気に入り曲でもあります。還暦コンサートでは数あるヒット曲を押しのけて?この曲がオープニング曲に選ばれましたし、ライブでセットリストに入る確率も非常に高いことはファンならご存じかと思います。個人的な感想でいくと「勝手にしやがれ」「ダーリング」「カサブランカダンディ」のように曲の最後がビシッと締まる歌というのは非常にインパクトが強く心に残る曲になり得る確率が高いと思います。

そしてまた決まった振付があるというのもこの曲が人気の高い理由の一つだと思うのです。ジュリーの全盛時の雰囲気を十分に感じ取ることが出来る曲だとも思うのです。

〇 HELLO

1994年11月16日発売 作詞・秋元康、作曲・後藤次利  オリコン最高位93位  売上0.3万枚 オリコン登場数1週

秋元康&後藤次利という当時を席巻したコンビがジュリーにも楽曲を提供していたのですな。まあ、後藤氏は以前から何度も作曲をされていますが。。。そしてこの曲がジュリー最後の紅白出場となっているわけです。この時からでも30年近く経つわけですね。早いものだ。。。

ジュリーの紅白出場要請というのは一時は頻繁に噂されていましたが、最近は流石に具体的な話は聞かなくなりましたね。本人も語られているようですが、もちろん過去に要請は何度もあったようです。でももし出るのならばそのタイミングは何度もあったわけで(還暦コンサートの年とか、タイガース復活の年とか)あの時出ていないのですから、もう出ていくこともないのでしょう。これについては私もそれでいいと思います。

最近の紅白をチラ見しても、「応援」と称してNHKとかかわりの深い芸能事務所(というかジャニーズと吉本!)が歌い手が歌っている後ろで色々とふざけることが多く、集中できないのですね。そこそこの大物でもそんな扱いを受けるのですから、それはジュリーが最も嫌う状況なのではないでしょうか?

ただしかしジュリーがガンガン出ている当時からその傾向はありましたよね。1977年勝手にしやがれでレコード大賞を取り、紅白では時代を先取りしすぎている超斬新な衣装でジュリーが歌っているにも関わらず、後ろで加山雄三さんや千昌夫さんがジュリーと同じように帽子をかぶって手を振っているシーンはなんとも。。。。本人たちには非はないのですが。。。

話を戻しますと、この紅白でのジュリーもまたかっこいい!一応?外国人のモデルさん?を何人も投入していますが、完全に他のメンバーとはエリアを遮断したセットになっているのでライブの延長のようなジュリーワールドが展開されていますね!

〇 あんじょうやりや

1995年11月29日発売 作詞・西尾佐栄子、作曲・野田晴彦  オリコン最高位90位  売上0.3万枚 オリコン登場数1週

歌詞の全て京都弁で統一した意欲作ですね。前曲とは打って変わってジュリーの持つアンニュイな倦怠感がよく表現された曲だと思います。そして関西弁ではなく京都弁というのがミソですね。九州人の私には関西弁と京都弁の違いは聞いた瞬間は良く分らないのですが、改めてき返すと明らかに違うなと感じます。そしてどうも京都と大阪の力関係・心情的に比較しあう心情、、、このあたりは門外漢があまり立ち入るところではありませんが、より一般的な関西弁を使用した方がウケはいいかもしれませんが、京都で育ったジュリーが関西弁で歌うのはおかしいことなのでしょうね。

1回くらいは生で聞いてみたいのですが、あまりライブでも歌われない曲なんですよね~。

〇 愛まで待てない

1996年9月6日発売 作詞・覚和歌子、作曲・吉田光  オリコン最高位76位  売上0.4万枚 オリコン登場数1週

これもまたジュリーのお気に入り曲であり、還暦コンサートでは最終曲となった曲です。還暦コンサートが決まった瞬間「絶対にオープニング曲と最終曲は往年のヒットナンバーは選ばないだろうな」と思っていました。これまでのジュリーの生き方を考えれば。特に最終曲はこの曲ではないかという予感はありました。好きな生き方をしたくて独立し、テレビから遠ざかったジュリーですから、最初と最後は自身の意向を強く受けたものにセットするに違いないと思ったのです。

しかしまあ、ジュリー自身も「歌っていて楽しい」と語っているらしいのですが、本当にライブ向きの曲です。基本的にこの曲ではジュリーが走り回っている映像しか見たことがありません。今回の動画ではバンドメンバーも走っていますが(笑)

〇 オリーヴ・オイル

1997年6月10日発売 作詞・覚和歌子、作曲・吉田光  オリコン最高位93位  売上0.3万枚 オリコン登場数1週

正直申してこの曲については、相当後になってからしかその存在を知らなかったんですよね。。。生でも聞いたことがないのです。。

今回はここまで。正直この時期の私はジュリーを追いきれていなかった。。。。プロレスとプロ野球に夢中で。。。まだまだネットの存在などなくて新曲のリリースを知る方法も限られていたし。。。。をしかし今聞くと名曲ぞろいなのに気がつきます。

そしてきっちり年1回はシングル曲をリリースし、コンセプトが明確なアルバムを発表する。如何にジュリーが「歌」を好きだったか、という事の証明だと思います。この時代は「往年の名歌手」がバラエティ番組に引っ張り出されて、芸人にすきにいじられるのが始まった時代でした。しかしジュリーはそこに足を踏み入れなかった!やりたいことだけを徹底的にやってきた!

還暦コンサートで語った「今日は夢を見させてもらった。でも明日からはまた日常を積み上げていきます」というコメントは正にまじめに音楽一筋で生きてきたジュリーにしか吐けないセリフだと思いますね。

今回はこんなところです。上は「君をのせて」から今回の「オリーヴ・オイル」まですべてまとめたものです。こちらも是非ご覧ください!それではまた。

#沢田研二

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