〜灰とダイヤモンド & ZOKKON〜 沢田研二 作詞・作曲 名作セレクション その10 

こんにちは、みやけです。

沢田研二さんが作詞・作曲した名曲シリーズを定期的に書いていますが。今回は10回目です。今回はシングルカットされた曲である『灰とダイヤモンド』と『ZOKKON』という曲を紹介させて頂きます。

まず『灰とダイヤモンド』ジュリーは曲のタイトルに映画の邦題をそのまま流用するパターンが多々あるのですが、この曲もその一環のようです。

リリースは1985年8月8日。ご存知の方も多いと思いますが、この曲の作詞・作曲は「李花幻」という名前になっているのですが、これは沢田研二さんのこの曲限定のペンネームであるというのがもっぱらの定説です。ただし沢田さんサイドはこの説は肯定していませんが。。。。

なぜこのペンネームを使用したのか?一説には「同曲の詞があまりにも当時の沢田さんの心情をリアルに描きすぎているため、あえて沢田本人のみならずファンにも作品から距離を置くためにこの手法を用いた」と言われています。

この年はこの曲がリリースされるまで芸能活動は一切休業していたジュリー。ただし前シングル曲「アマポーラ」は紅白で歌ったのみで、音楽番組には一切出演しなかったので、事実上1年近く休業していた訳です。再出発の最初の曲というわけでこの曲には思い入れは半端ないと思いますし、その説明もその通りではないかという気もします。

喋るな、憂いが薄れてゆく。動くな色が失せてゆく。衣装で育ちは隠せやしない。僕たちいつも妖しかった。

魔性の微笑みを忘れてしまい、お喋りにお戯れにあいつ!こいつ!

好きなように楽しみなさい笑なさい素敵なこと、先の事など忘れてしまえ!

嫌いな事お辞めなさいお泣きなさい、可愛いよ僕の目の届くところでなら。

シャラララ、許してあげる、シャラララ、お前のすべて。

黙るな景色に溶け込むな、やめるな時代に逆らうな。仮面で心理を隠して見ても僕たちみんな狼だった。

獣の叫びを忘れてしまい、酒に飲まれ人に飲まれどいつ!こいつ!

好きなようにおやりなさい、叫びなさいそれでいい!思い出だけが友達じゃない。

嫌なことはやめてしまえ、涙流せ愛嬌だよ、君の命の求めるままに。

シャラララ、許してあげる、シャラララ、お前のすべて。

突然お聞きしますが、皆様方はジュリーのどこの部分がカッコいい、綺麗だとお思いでしょうか?個々で意見は違うと思いますが、私はこの「夜のヒットスタジオ」での復帰の時が一番美しいな!と感じるのです。50過ぎのおっさんから「美しい」と言われても気持ち悪いだけかも知れませんが。。。。。

しかしこの不安と決意と怒りが入り混じったようなこの表情は正に男の憂い、色気をヒシヒシと感じるのです。私だけでしょうか?そしてこの復帰出演はまず同アルバム内の「はるかに遠い夢」を歌ってから、復帰挨拶を挟んで「灰とダイヤモンド」に繋がるのです。

この曲は阿久悠・大野克夫さんの黄金コンビ制作曲であり、ジュリーの曲ではないのですが、この時点の心理を分析するのには欠かせないので、映像を歌詞を紹介します。歌詞は途中までです。

タイトルも知らぬのに口ずさむシャンソンは、雨と日暮れの悲しみに似合う女の歌。はるかに遠い夢の日を小さな椅子で思い出す。

あなたがいたらよく笑う女のままでいたでしょう。いいことだけの思い出がrarairarai,rarairarai。

心だけ寒いのは暖めるすべがない。そのことをあなただけ知ってたはずなのに

軽やかな足取りで駆け上る階段は靴の響きもデュエットでうれしがらせていた。はるかに遠い夢の日を一人の部屋でたぐり寄せ。

あなたのいない広さだけ両手で測る真似をする。おどけた後の虚しさがrarairarai,rarairarai。。。。。

言わば、楽しかった過去の日々を虚無的に懐かしむ歌ですね。もうあの日には帰れないという。。。この歌から「好きなようにおやりなさい」「嫌なことはやめてしまえ」という曲に続くわけですから。ジュリーが栄光だらけの過去を振り切って、自分のやりたい事をやって行くんだと決意表明したのだと思うのは私だけでしょうか?

新生ジュリーを打ち出すためにはむしろco-co-loの新メンバー作成の曲の方がいいにせよ悪いにせよインパクトは強いと思うのですが、この2曲の流れは私にはそう思えてならんのです。そしてジュリーは今でもその気持ちを貫いているではないですか!

色々と小難しい理屈をこねてしまいましたが、最後にもう1曲紹介します。『ZOKKON』という曲です。1982年発売のシングル「おまえにチェックイン」のB面です。

とにかくかっこいい曲です!ハードなギターの響き!突き刺すようなジュリーの声!意外とこんなハイテンションナンバーは無いのですよ。映像は見つけられなかったので音源だけで。。。。

寒いくらいにエアコン効かせて、おまえが来るのを待ちぼうけ。めかしてやつしておいらの為によ、とばり降りるたまんねえよ

痺れるようなレコード選んで、おいらの部屋はパーティー気分。焦らして逆上せておまえの手口は星も出てるぜ興奮するぜ

カモンベイビー、今夜が勝負さ。カモンベイビー、落としてみせるyeah。

zokkonなんだよね。愛をしたいんだ。zokkonなんだよね。抱いて眠りたい。

はやる心をシェリーでごまかし、最初のセリフを決めかねて。慌てて、焦っておまえはいつもの「ごめんなさいね、愛してるわよ」

カモンベイビー、言い訳無用さ。カモンベイビー、いじめてあげるyeah。

zokkonなんだよね。愛をしたいんだ。zokkonなんだよね。お前逃さない。

これがシングルされたら一体どんな衣装なのか?当時は色々想像したものでしたよ。

さて10回に渡って書きました作詞・作曲セレクションですが、今回で区切りにしたいと思います。もちろんいい歌は沢山あるのですが、自分が思い入れのない歌を無理やり引っ張り出すような感じになるのは嫌なので。。。

ただし今後は特に縛りを設けずに色々と別のジュリーの曲を紹介して行こうと思っています。今日はこんなところです。

それでは、また。

#沢田研二

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