沢田研二 私的名作コレクション 第3回 〜気になるお前に捨てぜりふ〜

こんにちは、みやけです。

今回は私が推薦する沢田研二さんの名作シリーズの3回目です“気になるお前”と“捨てぜりふ”を紹介させて頂きます。

まず“気になるお前”は1973年に発売されたシングル「胸いっぱいの悲しみ」のB面に収録さた曲です。作詞は安井かずみさん、作曲は加瀬邦彦さんです。ライブでも非常に歌われる可能性が高く、おそらくジュリーも相当お気に入りの一曲!長年のファンの方々からすれば「何を今更」と思われるかも知れません。。。

知ってるくせしてお前は他の男とダンスを踊って僕を横目で見る。

確かにお前は誰よりイカしているけどみんながチヤホヤするからその気になる。

きっといつかは誰の手にも渡さないで僕のそばにいるんだ。今のうちさ自由にして好きなことをしていられるのは。

分かっているのにお前は他の男とわざと親しそうにして話しかける。

なぜだかお前も気にしてこっちを振り向く。恋はもうすぐそこまで近ずいてる。

きっといつかは誰の手にも渡さないで僕のそばにいるんだ。今のうちさ自由にして好きなことをしていられるのは。

ジュリーの曲提供コンビといえば阿久悠&大野克夫コンビが真っ先に上がるのかも知れませんが、この時期メインであった安井&加瀬コンビの方が個人的には好きなんですよね。

特に安井かずみさん。。。ジュリーだけでなく、西城秀樹さんや小柳ルミ子さん、岩崎良美さん等にも多くのヒット曲を提供されてきたこの時代の売れっ子女性作詞家さんです。惜しくも1994年に55歳という若さで亡くなられています。

特に親交が深かったジュリーは安井さんが亡くなられた年のコンサートツアー名に彼女の相性だった“ZOZO”を差し込み、選曲も彼女の作詞曲のみで構成しました。彼女とジュリーの関係は色々な噂もあるようです。

まあ、それはいいとして、彼女がジュリーに提供した一連の曲を全て思い返して見ても、詞の中に出てくる女性は安井さん自身であり、それをジュリーに歌わせる?事により、愛されて追いかけ回される設定を強引に作ってしまっているようにしか見えんのですよ!そりゃあ、ジュリーから恋焦がれられたらたまらんでしょう!

ある意味それは職権乱用?にも思えるかも知れませんが、この時期のジュリーの曲はこのパターンの歌が本当に多い!でもなぜだかそんな安井さんを可愛く思えてきますし、それを健気に歌いこなしてしまうジュリーもまた素敵です。

そしてまたファンのお姉様方たちも、安井さんの歌詞にのっかって自分がジュリーに追い求めらえる擬似空間を楽しんでいるのではないか?そんな気もするのです。前にも書きましたがライブでは「勝手にしやがれ」より「危険なふたり」の時のリアクションが明らかに大きいのですよ!本当に!

あと、もう一つ書かせていただきますと、この時代の歌謡曲は「恋愛を何かの名詞に例える事」が多かったような気がします。西城秀樹さんの「ブーメラン」「ジャガー」とか野口五郎さんの「針葉樹」布施明さんの「シクラメンのかほり」等々。。。そうする事により題名のインパクトを誘い販促につなげるということかと思います。

ただし、ジュリーの歌はそのパターンが少ないですね。機になるお前もそうですし、比喩を使わずにド真ん中の直球でその曲の訴えたいテーマが詞になり題名にも連動している、そんな気がします。

まあ、理屈はともかくとして生で聞くと最高に盛り上がる曲なのは間違いない!また聞くとこができる日は来るのだろうか。。。。

そしてもう一つ。”捨てぜりふ”は1979年11月に発売されたアルバム「TOKIO」に収録された曲です。作詞は康珍化さん。作曲はBOROさんです。

あんたの顔なんか見たくないよと酔った目をしてお前は叫んだ。

ざわめく酒場のそのど真ん中涙ぼろぼろこぼれていたよ。

黙ってしまえばそれで済むのを聞こえよがしにおいらは答えた「男にくだまくアバズレ女。おとといおいで」とグラスを投げた。

ああ、売り言葉に買い言葉。出会って愛して笑って泣いて。さまよう心は行き止まり。男は無くした夢追いかけて昨日の女に捨てぜりふ。

止める仲間の腕振り切って成り行きついでに立ち上がる俺。

行きたいとろへ行っちまいなと平気なそぶりで見送るお前。

おいらズタズタ、お前もズタズタ。こんなつもりじゃなかったはずさ。力任せにお前の濡れたほっぺた叩けば崩れて行くよ。

ああ、売り言葉に買い言葉。出会って愛して笑って泣いて。さまよう心は行き止まり。男は無くした夢追いかけて昨日の女に捨てぜりふ。

女は壊れた夢抱きしめて逃げてく男に捨てぜりふ。

私がジュリーの大きな魅力の一つとして訴えている「退廃的気だるさ」がこんなにも見事に表現されている曲は無いと思います。寧ろ歌うのであればやさぐれた第一線から滑り落ちたロッカーが似合うと思うのですが、ジュリーは実によく歌いこなしているなあと思います。

ピアノの音のイントロからBOROワールドに引き込まれますよね。小説を語るように男と女の両面からどこにでもありそうな別れの一番面を感情を込めて歌うジュリー。一人語りに近い歌ですから歌唱力が相当高く無いと成立しない曲だと思います。

この歌を生で聞かれた方、羨ましいです!

今日はこんなところです。それでは、また。

#沢田研二

#安井かずみ