精神疾患の分類(2)

こんにちは、CMBOです。いやいや、暑い日が続いてますね〜!でもこれも来週月曜までがピークで以降は徐々に気温は落ちていくようです。昨年は7月中旬から9月20日まで入院してましたので猛暑は全く感じることなく終わっていましたが、今年は十分すぎるほど日本の夏を味わっております。。。。

さて、今回は前々回途中まで書きましたパーソナリティ障害の分類についての2回目、最終回を書いてみたいと思います。A群だけ書いてましたね。更にB群とC群のクラス分けがあるのです。

B群〜感情面の激しい混乱と他者を巻き込む傾向の性格が挙げられます。

④ 反社会性パーソナリティ障害

この障害は基本的には18才以下には診断されません。18才以下の場合、素行症という観点から診断されます。小児期や児童期においてその萌芽を確認する形です。

この症状は、他者の権利を無視し侵害する発言・態度・行動が頻繁に認められます。具体的には「社会規範から逸脱し、犯罪行為を繰り返しおこなう」「繰り返し嘘をつく」「自分の利益や快楽のために人を騙すという虚偽性を示す」「喧嘩や暴力を繰り返し、その行為を正当化する」「他者を傷つけたり、人の物を盗んだりすることに対する良心の呵責が欠如している」。。。等の行動があります。

反社会性集団、暴力団等に入っている入っていないに関わらず、とにかく最初の判断がいきなり常識から逸脱している人、、、そのタイプの人ですね。

境界性パーソナリティ障害

対人関係・自己認識・感情などが著しく不安定で衝動性が強い。

例えば「他社に対して理想化とこき下ろしを繰り返す」「同一性の混乱。自己認識・自己像・自己意識が著しく不安定」「浪費・性行為・物質乱用・無謀な運転・過食など自分自身を傷つける衝動的な行動」「自傷行為とその脅迫」「「慢性的な空虚感」「不適切で激しい怒り、怒りの制御の困難」等が挙げられる人です。

分かり易い言い方をすれば、精神的に温和で落ち着いた状態が少なく、常に怒ったり悲しんだりしている人、という事になります。最近の表現としていわゆる『めんどくさい人』と言われがちな人かなと思います。

⑥ 演技性パーソナリティ障害

他者の注意を引こうとする行動が極端であり、以下のような過剰さがある人。

「他者との行動が不適切に性的・誘惑的である事が多く、挑発的な行動が示される」「浅はかで表層的かつ変化の激しい感情表現」「芝居がかった態度や行動」「本人だけが対人関係を実際以上に親密なものだと思い込んでいる。」等が挙げられる人です。

常に自分が数多くの他者から注目を浴び続けている、という事を前提に自分の話をする人がいますが、この障害に該当する可能性があります。

⑦ 自己愛性パーソナリティ障害

空想や行動による誇大性が強く、他者から賛美されたい欲求が強い割には、逆に他者への共感性の欠如が見受けられる。例として以下の点が挙げられます。

「自分だけが特別・独特であり、自分と同様に特別だったり地位が高い他者(集団)だけが自分を理解でき、そういった他者だけが自分と関係があるべきだと考えている」「明確な理由がない特権意識がある」「対人関係において他者を不当に利用しようとする。」「他者に嫉妬心を抱くことが多く、同時に他者から嫉妬されていると思い込んでいる。」「他人の感情を認識しようとしない」

よくよく当人を観察すればどう見てもそれほどな大人物には見えないのに、やたらと他者を支配しようとする人、見下そうとする人、行く先行く先で他人の悪口を言っている人。。。。

本来なら孤立して誰とも話す相手がいなくなってしまうものですが、大人しい温和な集団の中に紛れ込んでしまうといつの間にか集団全体がその人にコントロールされてしまいかねない厄介な人なのです。

C群~特徴として不安や恐怖が強いという傾向が挙げられます。

⑧ 回避性パーソナリティ障害

社会的抑制・否定的評価に対する過敏性が示される。例としては、「自分は社会的に不適切で人間として長所がなく他者よりも劣っていると思い込んでいる」「結果的に恥をかくかもしれないという理由でリスクを伴うことや新しい活動に取り掛かることに非常に消極的である」「他者からの批判・非難・拒絶に対して常に恐怖がある」等が挙げられる。

回避性パーソナリティ障害はパニック症や社交不安症等不安症群の精神疾患と併発しえ折ることが非常に多い。これは回避性パーソナリティ特性が不安症群の精神疾患を引き起こす遠因になる可能性が高いからです。

⑨ 依存性パーソナリティ障害

他者に自分の面倒を見てもらいたいという過剰な欲求があり、他者に従属的でしがみつく行動を取り、分離に対して強い不安を感じる。例として以下の点が挙げられます。

「日常的な意思決定において、他者からの助言と保障を過剰なほど求め、それが得られなければ決定・実行が出来ない」「他者からの支持・承認・肯定を失うことの恐怖から、他者への反対表明が困難である」「他者からのサポートを得るため不快な事項まで自ら進んで過剰に実行する」等が挙げられます。

秩序維持・完ぺき主義・感情や対人関係の統制に強くこだわり、柔軟性・開放性・効率性が著しく阻害されている状態になっている。例として以下の点が挙げられます。

⑩ 強迫性パーソナリティ障害

「本来の目的が見失われてしまうほど、細目・規則・一覧表・順序・構成・予定表の作成およびその履行を優先してしまう」「課題の達成を妨げるような完ぺき主義を示す」「使い古した物・既に価値がない物を感傷的な理由がないにも関わらず処分する事が出来ない」「自分自身にも他者にもお金を使うことに対して強い抵抗感があり非常にけちである。また、お金は将来的な不景気や経済的破綻に備えて貯蓄するべきだと思い込んでいる。

現代の医学ではパーソナリティ障害について以上の10項目で分類されています。「そういえばそういう人いた!」と思い当たる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、繰り返しますが、パーソナリティ障害については本人の性格であるため、他者から見て異様に見えても中々改善がなされないことが多いのが現状です。本人に自覚がなければなおさらです。

よく人生相談等でダメ亭主、ダメ彼については、「私が変えてみせる!」と意気込まれている女性がいらっしゃったりしますが、本人の本質的な性格ですから、口でどうこう説得を行ってもどうにもならないのが現状だと思います。

ただしかし、逆の見方をすれば、これを自分に置き換えて「私はこのパーソナリティ障害にあてはまるのでは?」と考えることができる人は、まだまだ自分を変えることが出来る人、そんな気がします。性格にクセがある人程自分をなかなか客観視できないものですからね。

今日はこんな所です。今週火曜は定期検診。その後移植1周年を記念して?看護士さんから今後の参考資料とする術後の生活についてインタビューを受ける予定です。次はその事を書きますね。

それでは、また。

#パーソナリティ障害

#うつ病

#双極性障害

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