骨髄移植からひと区切り? 服用薬ほぼゼロ!

こんにちは、みやけです。

今回は久しぶりに私の持病について書いてみたいと思います。最近は書くことが少なくなりましたが、私は7年前に「骨髄異形成症候群」という血液のがんに犯され、それから2年後に骨髄移植をうけたのです。その後それなりに様態は安定していますが、担当医からは「寛解」の言葉は中々発せられず、強い薬をずっと飲み続けていました。この病気の治療薬だけで1日計20錠近くでしょうか。。。

そして紆余曲折の末、昨年末に「免疫抑制剤」という非常に重要な薬の服用がようやく終わりました。これを飲み続けている限り免疫力が低い状態ですので人込みにまぎれた場所に行く等普通の日常生活がしにくくなります。体調にはそれ程違和感は無くても気持ちが晴れる事は無かったので非常に大きな前進でした。そして先週の定見検診の結果がこの数値です。

ここ1年近くはだいたいこんな感じでした。赤血球や白血球の量は移植後1年くらいから普通に基準値の枠に中に入っていました。しかしγ‐GTPやAST、ALTをはじめとする肝機能数値及びIgG,IgA,IgMの値がかなり高めであり担当医は薬を減らしていくことに大変慎重でした。しかしこの結果を持って体内の細菌を殺す薬や肝機能数値を抑える薬の服用をすべて終わることになりました。

処方されたのは頭痛用のロキソニンと胃薬のみ。ようやく抗ガン治療に関する薬の服用がほぼなくなったのです。今後も2~3ヵ月に1回の通院で良いことになりました。長かった。。。

この間、数値が極端に悪くなり再入院する、とか、異様な体調不良が続く、とかそのようなことは全くなかっただけに、ただひたすら変な病気に感染しないよう”隠遁生活”を送って来た訳です。コロナ過で世界の人類全体が全体がそのような状況になった訳ですが、私自身はとっくにその前から巣ごもり生活を送っていたわけですね。

その間、仕事には大きな影響が出ました。今の勤務先では1年間休職後に復職した訳ですが直後に3年連続降格の憂き目にあいました。しっかり社内の査定ルールにのっとって行われたわけですが。免疫力が低いためどうしてもNG事項が多くなるわけですよ。「なるべく多くの人に会いたくない」「出張はNG」「不衛生な作業は困る」等々。。。まあ、クビにならなかっただけよかったのかもしれませんが。今は給料が休職前の半分程度になり、入社2年目と同じランクの社員として細々と暮らしておりますw

しかし重い病気にかかった事がきっかけで、よりSNSを重要視するようになりに色々なジャンル、ガン患者だけでなく今まで全く未知の世界だった人と交流を持つようになれたことは本当に良かったと思っています。「仕事だけが生き甲斐」タイプの人間だったら、ずいぶん荒んでしまっていたでしょうね。ま、元々そんなタイプの人間ではないのですが。

そしてこのブログを書くことは本当にライフワークというか人生の励みにもなっています。誰に請われているわけでもないのに毎週1回は新作を上げ続けています。母の引っ越しから急死までの昨年末から3月までの期間は、普通ならばブログを書く心境にはならないのかもしれませんが、「このやるせない思いを直ぐに文章化して自分の心を少しでも癒してあげよう」と、今起こっている事を描き続けました。

私はとにかく承認欲求の強い男ですから、「持論や昔感じたことを文章化して世間に発信する」というのは何よりも気持ちのいい事なのですよ。もちろんアクセス数は多いに越したことは無いですが新作を公開しただけでなんだか気分が良いんですよね。

何度も書いていますが、私はtwitterでは二つのアカウントを使い分けています。一つは同じ病気の患者の方と繋がる為の闘病アカ、もうひとつは沢田研二さんや昭和プロレス昭和歌謡曲の話をするための趣味アカです。といっても最近はそれぞれごっちゃになり同じ内容を同時に書き込んだりもしています。趣味アカの方は楽しくやりたいと思っているので、急に病気の話をしだすとフォロワーさんが引いてしまうと思ったので自粛してたんですけどねw

まあ、そんな生活も楽しいものですよ。仕事には早々に見切りを付けましたので後は自分のやりたいことだけをやって行けばいいのです。私には子供もいませんし、特別負債を背負っているわけでもない。寄り添っている妻が路頭に迷わない様、健康を害さない事だけを気にしつつ好きに切ればいいのだ、今はそう達観しております。そしてそう思えるのは幸せな立場なのかもしれません。

闘病アカで何度も経験するのが「フォロワーさんの死」。これは趣味アカでは中々ない事です。その方が都度都度病状をツイートする中で「これはかなり厳しい状態じゃないか?」と思う事はよくあります。そしてどこかで自分の行く末を悟ったようなツイートが見られるようになり、その後1ヶ月くらいすると身内の方、友人の方から残念な結果になった事のツイートが、、、これは切ないですね。

そしてそのような悲しい結末になるのは若いがんサバイバーの方が多い!これは仕方がない事なんです。若い故がん細胞も非常に強いので病状が急速に進行しがちなんです。その人たちの病気に対する向き合い方は私のようなもうすぐ定年のオッサンに比べればどれだけプレッシャーがある事か!?ただでさえ最も美しい時期に抗ガン治療で身体がボロボロになっていく中、仮に病気を乗り越えたとしても自分の将来を考えると乗り越えなければならないハードルは中高年に比べなんと多い事か!

そしてまた総じてそのような若い患者さん方は自分の気持ちをうまく表現する事に長けている!治療の中心が折れそうになったり、そしてまた自分を奮い立たせたりする心境についてとても変わりやすく表現してくれるのです。それは「そうでもしないとやってられない!」という打算の無い心からの叫びなので大変胸に突き付けられますね。

いわゆる”AYA世代”と呼ばれる若い患者さんたちは治療がうまくいったとしても、「子供を授かれるのか?」「仕事に復帰できるのか?」「今まで通りに仕事をすることは可能なのか?」「いつまでこの状態が続くのか?」等これからの人生に向けて色々な不安要素がある訳ですよ。再発の恐怖と隣り合わせで社会に適応していかねばならないという、、、。中高年の患者とは比較にならないプレッシャーがあると思います。

私のフォロワーさんにはもちろん同世代のがんサバイバー、その家族の方もたくさんいらっしゃいます。そして治療が中々良い方向に向かない方もたくさん知っています。その人たちの経過が少しでも上向くよう祈る気持ちはいつも頭の中にあります。上のようなブログを書くことで中高年のがんサバイバーさんの気持ちをないがしろにする気持ちはありません。でも若いサバイバーの方を見るとより一層応援したくなるのです。大変な精神力だと思うので。

そんな中、我が地元福岡にある九州大学ががん治療について画期的な方法を編み出したという報道がありました。簡単に説明すると説明すると「がん細胞をピンポイントで攻撃・退治する」というものです!抗がん治療について知識のある人は如何にこれが素晴らしい治療法であるのか直ぐにおわかりでしょう!

https://news.yahoo.co.jp/articles/dd4655a655ebb6e2e894abdde6939a0ad0ce937d

とにかく、ガン細胞というのは巧妙に姿を隠しており、それが判明したとしてもピンポイントの対処ができないから、他の正常な細胞もまとめて攻撃する、という今の荒っぽい抗ガン治療を取らざるを得ないのです。だから毛髪が抜けたり、他の臓器に深刻な影響を与えてしまう。。。

でもこの治療が実現するのであれば、がんは恐れる事のない普通の病気になる訳です。認証までは10年近くかかるようですが、是非実現してくれればいいなと思います。上に挙げたような若いがんサバイバーたちへが生きる希望となるものですし、10年だったら我々にもなんとか間に合うかも分かりませんしね。

まあとにかく、自身の薬はほぼなくなりひと段落という訳ではありますが、「もう完治した」なんて一切思っていません。この生活にはすっかり慣れてしまいましたし、身の丈に合った慎ましい生活をしていきたいと思います。一度は「もしかしたら死ぬのかもしれない」と思った心境は忘れる事は出来ませんしね。

私が常に自分に言い聞かせている事は

「今の自分の状況応じたシアワセを見つけてハッピーに生活しよう」

生きることにいくら必死になっても、通院の帰り交通事故でポックリ逝ってしまうのかもしれんのです。病気が再発し重い治療が始まったとするなら、命はキープ出来たとしても行動・生活に大きな制限が出る可能性があります。人間はいつどのような状況に陥るかは分からない!

そんな時、自分のいい時代にしがみついているのは足かせにしかならない。「シアワセ」の定義は人それぞれで違うのです。だったら色々な困難な状況に陥ったとしても、その時に感じるシアワセを見つけていければよい、そのように思い今まで生きてきました。

私の担当医にも何度も確認しましたが「ハッピーな気持ちを持ち続ける事は間違いなく治療にいい効果を与える」事は間違いないのですよ!私がこの言葉を毎回力説するたびに担当医は「また始まったか。。。」とニヤニヤ笑いながら肯定してくれていましたw

「ハッピーな気持ちを持ち続ける」

これは自分自身の努力でなしうることですからね!

今日はこんなところです。それでは、また。

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