(15)ドナーさん確定、方法は末梢血幹細胞移植に。

色々紆余曲折があったもののついに6月下旬のある日ドナーさんが確定しました。
骨髄バンクには毎日確認電話を入れており、それによるとドナーさんの最終健康診断は6月15日頃行われ、10日程度の検査期間を経て「ドナー確定」となるのです。

前回流れたドナーさんのようにここでひっかかった場合は、単純にリストから消え、バンクに電話しても「現在進行中の方はいません。」という 回答をもらう事になるのです。

通常このような告知は担当医から行われるのですが、私がバンクに毎日電話している事は担当医も知っていたので特に連絡はありませんでした。
なお、私はこのドナーさんが完全一致の型の最後の人だったので、脱落になった時の事を担当医と相談し、型違い(1座違い)のドナーさん候補のリストアップに入っていたのです。その時点では3人の方に意思確認を 行い、2人はキャンセル、1人の方が同意し血液検査も合格していました。

型違い移植ですが、担当医からは「生存値は若干下がるが、極端なものではなし。」との説明を受けており、親族間移植ではそれほど珍しい事ではないことを事前調査していたので断腸の思いでリストアップに踏み切りました。

結局この方には血液検査まで行ってもらいながらこちらからキャンセルする事になってしまいました。どこのどなたであるか全く分からないのですがこの方にも深く感謝しております。

確定確認は職場からの携帯電話だったので、その場で喜びを爆発!という訳にも行かず、とりあえず妻に電話し喜びを分かち合い、その後上司に報告しました。

その時の心境ですが、「嬉しい!」というより「ホッとした!」という気持ちの方が大きかったですね。やはり何度もダメになるのを味わった故心が疲れきっており、希望を持って報告を待つ気持ちにならなかったからでしょうか?

ただ同時に「なんとか間に合った!」という気持ちが強くありました。
6月末での私の血液検査の結果は
白血球 1.11L、赤血球1.98L、ヘモグロビン 5.4l とひどいもので体のふらつきも激しく、手術があろうとなかろうと休職の依頼を考えていました。

しかし、逆に「これは今後もうまく好転するのではないか?」と思い始めました。
2ヶ月そこらで20キロのダイエットに成功、その結果3人残ったドナーさんのうち1人が全てのハードルをクリアし、正真正銘最後の1人が残った
ここまで全て自分が思い描いていた通りに進んでいたからです。
更には後々詳しく書きますが、同じ時期にメンタルケア心理士試験に合格しその資格認定を受けておりました。

この時点でこのような気持ちを固められた事は、その後の治療生活に大きく役立ったと思います。長期の入院生活は自暴自棄になりメンタルを病む人も多いようですから。。。。

ドナーさんの情報ですが、関東地方在住の女性であり、末梢血幹細胞移植を希望しているとの事でした。
通常の移植は全身麻酔をかけ、骨髄検査と同じように骨髄液がある腰の骨に大きな注射を何回も刺して骨髄を採集するものです。
3〜4時間かかりますが、1日で終了します。

それに対し、末消移植は方式は献血と同じように腕に注射を行って採集します。事前に白血球を増やす薬を注射した上で行いますが、1日で採集出来る量は限られている為ドナーさんは入院し4〜5日かけて採集が行われます。

末梢移植のドナーさんのメリットは全身麻酔がない事、強い痛みがある骨髄注射をしなくて良い事。デメリットは拘束期間が長い事です。
患者側のメリットは骨髄の生着(移植した骨髄が体にフィットして血液を生成し始めたと確認される事)が通常移植だと2〜3週間かかるがこれだと2週間程度に早まる事。デメリットは手術後の副作用のGVHDが出やすい事です。

長くなりましたので、今回はこんな所です。
次回はこのドナーさん側から見た骨髄移植の偏見について書いて見たいと思います。
ネットでもそうですが、世間には骨髄を提供してひどい目にあったというデマ・偏見・誇張がゴロゴロ転がっているのです。

#骨髄移植

#骨髄異形成症候群

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