入院後ほどなくして、治療スケジュールが伝えられました。
少し日付は曖昧に書きますが、15日頃入院の後、しばらくは輸血の毎日で20日過ぎに放射線治療。8月に入ってすぐ移植が行われるとのことでした。
ドナーさんからの移植は、採集場所は関東地方のようで、採集後こちらの病院の方が骨髄液を受け取り、その日の飛行機で私の病院に手荷物として空輸、そのままタクシーで骨髄液を病院に持ち込み到着後即移植が始まる、と言うものでした。
まるでドラマみたいな展開です。
ですので私の移植は18時頃になるだろうとの事でした。
この交通費に関しては患者側の負担となります。実施日に思わぬトラブルがあった事もあり約10万の請求でした。ただし、健康保険組合に補填請求を
行うと6割くらいは帰って来ましたが。。。。
移植後は副作用に耐えながら安静し、骨髄の生着は移植後2〜3週間後になるのでは?との話でした。更にカテーテルの挿入を予定している、とも言われました。
私はカテーテルという言葉だけは知っていましたが具体的にどのような処置をするのかは把握していませんでした。
「何度も注射をしなくていいように、心臓から腕の先までの血管の中に管を通し、腕から先端をちょこっと出しておく処置」と説明されて
相当イヤな思いになりました。
聞くだけで相当な大手術だなと思いました。
ご承知の方も多いかとは思いますが、これって入院するような患者にとってはごくごく一般的な医療行為です。
いい年をして情けないのですが、私は大の注射嫌い。しかもなぜか肩とか背中とか腰とかの体の裏側の注射には恐怖心が生まれないのですが、
腕・胸・顔とか体の表面の注射には非常に弱いんです。
今でも採血の際はハリが刺されている状況を直視できずそっぽを向いています。
やはり「お腹は見せてはならない」という捕食される側の動物の本能が強いのでしょうか。。。。
カテーテルは「予定」という言葉だったので、「もしかしたらやらないかもしれない。」と勝手な期待をしてたのですが、説明の翌々日くらいの朝
先生が部屋にやって来て「処置室がたまたま空いているから今からカテーテル入れちゃいましょうか?」と唐突に明るく言われました。
「いや、まだ心の準備が。。。」などとは恥ずかしくて言えず私は顔を引きつらせながら準備を始めました。
処置は30分程度。一応手術台みたいなもの乗せられて若干緊張しました。
今までの抗ガン治療や骨髄採集・輸血は全てベット上だったからですね。
これから入っていく1m弱の管を見た後は麻酔をかけられ、それから私はずっと目をつぶっていたので(笑)詳細は覚えていないのですが、徐々に血管内に管が入っていく感じはわかりますが、特に痛み・不快感もなく実にあっさり終わったのだけは覚えています。
手作業で管を心臓に届くよう押し込んでいく感じなのですが、上手い先生でした。
その後はしばらくしてレントゲンを撮り、確実に管が心臓まで届いているか確認して終了。以降、左腕から飛び出している管にキャップをしてその上から
ネットを被せて生活する日々が始まりました。対医院直前までですね。
この後私は24時間点滴をしたりもするわけですが、「輸血や点滴の最中、外に出ている管の方がどこかにひっかかって抜けちゃったらどうしよう。」
という恐怖に怯えていました。起きているときはいいのですが、寝ているときとかは、十分点滴袋から出ている管がベットのヘリに引っかかる可能性は十分あるのではないかと思いました。
まあ、そんな事は起こりませんでしたが。
と、ここまで書いて来て、入院後全然体調が悪化しているようには見えないと思います。実際そうで移植前にヘモグロビンを10くらいまで
あげる為、2日に1回は輸血を行なっていたので体調的にはボロボロだった休職直前より少し回復していました。
まだ抗がん剤投与も始まってなかったですしね。
体調に違和感を感じ出したのは放射線治療の後からです。
今日はこんなところです。
それでは、また。