(4)骨髄移植を決意

まず私は「骨髄移植」がどのような流れを経るものなのか調べました。まず第一条件は白血球の型が合致している事です。これは血液型の種類とはまた違うもので、それこそ無数と言っていいほどパターンがあります。 誰かと誰かが合致する確率は5万分〜30万分の1程度と言われています。骨髄の提供パターンは2パターンあり、一つは身内からの提供。もう一つは骨髄バンクの登録者からの提供です。身内といっても親・親戚では他人の確率とそう合致する確率は変わらないのです。ただし、兄弟については25%の確率で完全合致する可能性があります。ただし、これは兄弟が4人入ればその中の誰かが必ず合致するというものではなく、それぞれ25%の確率ということになります。

私には兄弟が1人います。まずはその兄弟に骨髄提供の打診を行いましたが、諸事情で断念せざるを得ませんでした。となると選択肢は骨髄バンクのドナーさんからの提供のみとなります。 流れとしてはまず骨髄バンク側から私の白血球の型が完全一致しているドナー登録者さんの全てをリストアップ〜そのリスト中から担当医が患者に最適と思われるドナーさんを数人リストアップ(最大5人まで)し骨髄バンクに本人打診を依頼〜骨髄バンクよりドナーさんに移植依頼の連絡を行い、可能であれば健康診断・最終面談・契約を経て移植手術確定となります。もし5人リストアップされているとしたら、健康診断までは同時進行で行われます。リストアップから手術までの期間はおそらく4〜5ヶ月かかります。

では、ドナーさんの中に自信の白血球の型が合致する人がいなかったらどうなるのか?ひたすら型が合う新規のドナーさんが現れるのを待つしかないのです。あてのないままに。型がやや珍しいもので、バンク登録者内に合致するドナーさんが1人もいないというパターンはレアケースでもなんでもありません。 SNS等で自身が血液疾患にかかり骨髄バンクへの登録を必死に呼びかけている人をよく目にします。おそらく合う型のドナーさんがいない状況なのではないかと思います。この人たちの気持ちは痛いほど分かります。例えバンクに登録したとしてもその人が患者さんの型と一致する確率は0.01%以下なのです。それでもそれにすがるしかないのです。

妻とも相談の結果、私は骨髄手術を受けることに同意し、骨髄バンクへの登録を行いました。リスクもありますが、私はまだ先の人生が長いのだから早めにキッチリ治療して、ダラダラ引き伸ばさず、早めに健康体に戻すべきだと考えたからです。

ドナーさん確保に関する諸費用は10万強。更にドナーさんが事前の健康診断を受ける都度8000円かかります。それ以外にもちょこちょこ費用が発生する事もあるのですが、15万以内には収まります。移植という言葉で数百万の費用を想定していた私はかなり安心しました。

しかも、医療費において、「高額医療費制度」というものがあるのを初めて知りました。簡単いうと事前申請して認定書をもらっておけば、その病気に対する医療費・薬代は普通の一般サラリーマンならひと月5万弱が上限となり、それ以上は請求がこないのです。(入院費等色々不適用事項があるのが困りものですが)また、骨髄移植手術というのは患者側は普通の点滴・輸血と同じやり方で血液をカテーテルで注射するだけなので、危険性も極めて低く、費用もたかが知れているのです。

そんなこんなで、骨髄バンクへの登録を行いましたが、この時点では半年後骨髄バンク宛にほぼ毎日電話をするようになるとは夢にも思いませんでした。

#骨髄移植

#骨髄異形成症候群

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