さて入院です。
会社と仕事状況や給料締日を考慮して8月16日からの入院となりました。
目的はビダーザ注射という抗がん治療を行い、その効果・副作用を確認するためです。
ビダーザはがん細胞の元になるタンパク質の合成を妨げ、がん細胞増殖を抑制する作用があるようです。正常な血球のみの発生を期待するもので、注射後は一旦血液の
数値がさらに降下します。それから正常な血液による数値の回復を期待するものです。
これからは私の推測と伝聞ですが、この注射治療も必ず効くという訳でなく、効果があるのはおそらく2/3くらい?なおかつ強い下痢・吐き気・感染症の
可能性も高まります。入院するのはどちらかといえば強い副作用が出ないかの確認の意味が多かったようです。
また、前にも書きましたように効果は永久的なものではなく、1週間連続して注射し、3週間様子を見る、というパターンを繰り返すのですが1〜2年で効果がなくなってしまうことが多いようです。
幸い私は強い副作用が出る事もなく1ヶ月の予定が2週間で退院となりました。
ただし、入院直後当時の担当医から以下の点を結構強めに釘を刺されました。
要約すると「太り過ぎは骨髄移植の可能性を狭めるのでダイエットすべき」というお話です。当時の私の体重は94〜5キロありました。
仮に骨髄を提供するドナーさんが確保できたとしても、1人あたりの骨髄を採集できる量は決まっており、ドナーさんと患者の間に体重差がありすぎると骨髄の量が足りなくなるのでリストから外さざるを得ないというものです。
例えばドナーさんが体重50キロくらいの女性だったら、私との体重差は40キロ以上となり骨髄量が不足、差はせいぜい20キロくらい?との事でした。
まだその段階では、私の骨髄の型に対してどのくらいの数のドナーさんがいるかは判明していなかったのですが、場合によってはドナーさんがいないという状況も十分ありうる、との事でした。
この話を聞いた直後は「嫌な話を聞いちゃったな〜」というのが正直な心境で、先生には「ダイエットに取り組む!」とは伝えたものの正直そこまで切羽詰まった
ものではありませんでした。
しかし、、、、しかししかし、結局この1点が後々私を追い詰めることとなり正にこの状況の元、短期間で20キロ以上のダイエットに取り組むことになります。
後日、いろいろなの血液疾患の患者さんのブログを見てもこの点が治療のネックになっているケースも多々あるようで、また後日移植のために入院した際も
おそらくそれが原因で辛い結末になったであろう他の患者さんを見る事もあったので、早めに先生の進言を受け入れるべきでした。
入院は無菌病棟であったので、面会は一切事前にお断りし、病院食も結構美味しかったので割と楽しく暮らせました。
ただし、同じフロア内に小児がんで入院されている子供さんの病室があり、院内学校もありました。
包帯を巻いた子供達の屈託無い姿や、詰めて明るく振る舞う若いママさん達の姿を見るとやりきれない気持ちにはなりましたが。
当然子供さんは時間を問わず騒いじゃったりします。
私には子供がおりませんので、以前なら「うるさいな〜」という気持ちが正直湧いたと思うのですが、実際普段の親子の行動を見ているだけにそんな気持ちには一切なりませんでしたね。
とりあえず、体調を整えた後、9月15日には職場復帰しました。
#骨髄移植
#骨髄異形成症候群