こんにちは、みやけです。
今回は5月9日にNHKで放送された
池江璃花子さんの特集番組の感想を書いてみたいと思います。
大変色々な事を考えさせられる番組
でした。
でもまずは順長に回復しているようで本当に
良かったなと思います。
彼女だって死を意識せずにはいられなかったでしょうし。。。
ただしかし、回復途中のちょっとしたシーンを見る度に
「自分もあったよな〜こんな事!」と何度も思いました。
夜になると襲ってくる原因不明の頭痛、肌や腸の不快感、信じられないほど落ちてしまった体力、何で自分がこんな事に、、、、
と繰り返し思う絶望感、等々。。。
まだまだ19歳の彼女がこんな事を乗り越えて
ここまで来たんだなあ、と感慨深く思いました。
たいしたものです。さすがです。
プールに入れたのは嬉しかったでしょうね。
自分が快方に向かっているのを実感した瞬間だと思います。
「顔を水の中につけない」というのが条件だったようですが、
私の推理としては、
「プールを消毒直後の状態であり、他者が入っていない状況」
という縛りもあった筈だと思います。
あくまで推測ですが。。。。
そしてこれから先は、私が彼女の表情・話を確認しての
観察結果です。もちろん思い込みであり、事実だと
力説するつもりもありません。
彼女の発言は、自身が部門のトップクラスの
アスリートでありながら、
「自分は特別な存在、凄い人間なんだ」
という自己愛の表現が全く感じられませんでした。
口から発せられるのは常に
「他人の為に」という視点からの発言が主体です。
何回か発せられた
「メダルを目指さなくて良くなって正直ホッとした」
というセリフもこんな過酷な病気に
罹患したからこそようやく言える事が出来る、
そう感じられました。
そしてそれ以上に何度も発せられた
「現役の頃は。。。」という言葉。。。
語弊を覚悟で言えば、彼女は『水泳をしていない自分には価値が無い人間だ』
という気持ちでここまで生きてきたのではないでしょうか?
発症前及び現在の表情、
特に目については屈托ながらもどこか探りを入れつつも
怯えの感情があると思うのです。
私が確認する限りでも彼女は幼少期から
常に水泳で好記録を出す事を期待され
続けてきたようです。
その事以外の価値観を持つ余裕はなかった
のではないか?と思われます。
普通ならチヤホヤされ続け、
人の気持ちに寄り添えない
不遜な人間になってもおかしくないと
思うのですが、元来心の優しい彼女は
自我が確立するのに時間がかかり、
水泳以外に価値観を見出せなく
なってしまったのでは
ないか?というのが私の印象です。
ただし、特筆すべきは落ち込んだ
気持ちになっても自分の力で思い直し、
立ち直ってまた元の場所に戻ろうという強い
メンタルがある事。
この点はとても強く感じました。
さすがトップアスリートです。
その辺りの気持ちの切り替えをやってのける
事ができる理由は常人が想像出来ないような
厳しい練習を乗り越えてきた証なのだと思います。
池江璃花子さんは少しずつ復帰に向けて始動しています。
私は以前このブログで
「池江さんはまず自分の為に生きるべき!」
という内容の章を書きました。
そして今でもその気持ちは変わっていません
もちろん私は彼女の行動を止めたり立ちはだかったりする
資格や役目は持っていません。
ただし、彼女には色々な事を乗り越え、
人間的にも大変成長している感じが見えて取れるので
私が心配する事でもないのかな?
と感じています。
最後に。
この番組の趣旨として、池江さんが繰り返していた
「何気ない日常を普通に送れることの有り難さ」
という点について、コロナ騒動で滅入っている
国民に対して闘病患者は毎日を
そのような状況で過ごしているのだ、
というアンチテーゼに
なったのではないかと思います。
それは健全な人にも十分伝わったと思うのです。
でももうひとつ。
番組にはYさんという、池江さんと同じ病院内で
血液疾患の治療を受けている若い女の子が
紹介されました。
池江さんとはとても仲がいいようで、
喜び・悲しみを分かち合える存在だったようです。
マスクをつけられていて表情はあまり判らないのですが、
澄んだ目と小顔を見ると最初はどこかのタレントさん
なのかと思いました。
ただし、彼女の症状は一進一退の状況が続いているようで、
体調が安定せずOLでありながら中々職場復帰がままならないようです。
これはあくまで私の推測ですが、同世代で同じような病気にかかった
池江さんに共感を持つ反面、順調、いや、
驚異的な回復を見せる池江さんに
対して眩しい気持ちをも持つのではないかと思います。
彼女を例に出して申し訳ないのですが、これも血液疾患の
患者の現状だと思います。
順長に右肩上がりで回復する人もいれば、
移植して骨髄が生着したのに血液数値は治療の
最初の時点までも回復しない人、
数値は回復しても原因不明の体調不良から
脱せない人、なんとかかんとか職場復帰したものの
周囲に病気への理解がある人がおらず孤独感に苛む人。。。
色々の思いの人がいると思うのです。
私が見聞きする限りでも本当に色々な状況、
簡単には分類できないそれぞれの症状があるのです。
そしてさらにはその事が健康体の人にはなかなか
理解して貰えないもどかしさ。。。
私はその事を改めて痛感しました。
でも、池江さんとYさんを比較して、池江さんが大丈夫そうで、
Yさんが心配である、と単純に比較した訳ではありません。
人にはそれぞれの立場がありますし、
病気への受け止め方も違うし、どっちがどうとは一概には言えません。
わかりやすく言えば、今回のコロナ騒動において、
普段から恵まれた環境で、特別扱いされていた人達が、
自粛生活に真先に音を上げて、荒れ狂っている
としか思えない状況は実に哀れです。
血液疾患患者、いや闘病患者はそれぞれの立場があり、
それぞれの辛さがある、
それがこの番組で少しでも世間に分かってもらえたかな?
そう思っています。
私はこれからも池江璃花子さんを応援し続けていきたいと思います。
まだ人生は始まったばかりなのでもっともっと
幸せになってもらいたいものです。
とにかくハンバーガーが好きなのは良くわかりましたW
そして同じ血液疾患の患者および周囲の人たちの仲間も少しでも
いい方向に向かえればと思います。
仲間達は今年からじゃなく、ずっと我慢しているのですから!
今日はこんなところです。
それでは、また。
#池江璃花子