私の骨髄移植⑫ ダイエットにのめり込みすぎ便秘で救急搬送

こんにちは、みやけです。今回は私の骨髄移植体験記の12回目です。今回は便秘・お通じに絡む下の話中心ですのでその手の話が苦手な人は読まれないほうがいいかもしれません(笑)

骨髄移植のドナーさんの選択肢を増やすため、勝手に?20キロ以上のダイエットを始めたわけです。安易に選択したライザップには糖尿病治療患者であることを理由に断られ、行きつけの内科医に相談した結果、病院専属の栄養士さんにアドバイスを受けつつ糖質制限ダイエットを行う事になりました。

運動も多少はやっていました。2万円程度でエアロバイクを購入し夕食後テレビを見ながら20~30分ほどこいでいました。そして寝る前はスクワット・腹筋・チューブトレーニング。腹筋については今でも行っていますが、流石に中高年になると代謝が悪くなり中々効果が表れるのに時間がかかりますね。

運動は体重減少に明らかに直結するものではない、と感じました。しかし健康のためにも日々これを続けていくのは有意義だとは思います。入院、移植が終わって様々な副作用で苦しんでいる時もチューブトレーニングは続けていました。場所を取らないからいいんですよね。レスラーもやっていますし。

やはり一番力を入れたのは食生活でしたね。糖質は制限しましたがタンパク質の摂取はそれ程落としませんでした。脂質は取らねばなりませんから。野菜はもちろんたっぷり取りますが、ジャガイモとかカボチャとか糖質が多いものは避けるようにしました。我が家のカレーは今でもその2つは入っていません。当初は物足りなさが凄く感じましたね。

献立を例に挙げると、朝は6枚切りトースト1枚、ウインナー2~3本、ブロックチーズ、グリーンジュース、紅茶、ヨーグルト(オーツ麦入)、昼は会社に弁当持参なので、ご飯はお茶碗半分程度、サラダチキンメインのタンパク質、野菜はブロッコリー(タンパク質が多いので多用)。夜もご飯は半分程度、もしくは糖質制限麺をよく利用しましたね。

糖質制限麺というのはスーパーでは豆腐とかコンニャクのコーナーにひっそりと置かれていますが、おからパウダーとかこんにゃくで作られた麺です。この上にミートソースやカレールーをかけて食べてましたね。体積は結構あるので食物を喉に通す感触はあるのですが、直ぐに物足りなさを覚えたものでした。

そしておやつ、私は間食が大好きなのでこれを完全カットするのは中々むづかしかったです。売れ筋のスナック類は回避し、我慢できないときはタニタの煎餅を良く食べてました。更には疑似満腹感を持たせるため、無糖の炭酸水!モデルさんが良く飲んでいるらしいですね。

でもこれ、割と最近まで飲んでいたのですが、たしかに糖分は摂取しないのですがお腹の具合を安定させるには良くなかった気がします。炭酸水はこの時から去年まで約4年程度飲んでいましたが、常に膨満感が絶えませんでした。それに悩んで炭酸水をやめてみるとピタッと良くなりました。まあ、飲みすぎだったかも知れませんが。。

そして何度もダイエットに取り組んでいた私ですが、この時初めて「チートディ」という言葉を知りました。これはダイエットにおける必須の行為であるようですね。簡単に言えば、ずっとダイエット食で我慢をし続けるという事では無く、10~14日に1日程度「好きなものを何でも食べていい日」を設ける事です。

もちろん、極端な過食はいけませんが、炭水化物も気にすることは無い。この理論としては、ダイエットを推し進めて行くと、身体が「もう食物はあまり入ってこなくなりそうだ、栄養失調にならぬよう栄養分は出来るだけ体内にため込もう」と判断して逆に代謝が悪くなってしまうのです。

しかし、定期的にしっかり食物を満腹になるまで食べると身体は「ああ、大丈夫なんだ」と判断して代謝が回復する、という理論です。もちろんチートディ翌日からはしっかり元の生活に戻らねばなりません。キツイダイエットを課している者からすれば、「好きに食べていい」日を作るのは勇気がいる事でした。

でもチートディは確実に効果があったと思っています。ダイエットを始めて2週間くらいですぐに3~4キロは体重が落ちたのですが、それからは一進一退。毎日体重を計っていましたが、全然食べた覚えはないのに前日より体重が1キロ増えていると絶望的になったものです。この「毎日体重計測」というのも精神的には良くないようですが。。。

しかし1カ月くらいしてからチートディの存在を知り、それを実行するようになって以降1キロ以上体重がリバウンドする、という事は無くなりました。3日くらいかけて1キロ減り、それが継続するようになっていました。それにしてもこの「チートディ」というものはダイエットを行うあたっては必須の行為というか基本中の基本だったようですが、私はそれまでその存在を全く知らずに色々なダイエットに取り組んではあきらめていたわけなんですね。なんと視野の狭いことをやっていたのか。。。

妻に励まされ、栄養士さんから的確なアドバイスを受け、ダイエットは1ヶ月半を過ぎたあたりから軌道に乗ってきました。最初の体重は91キロくらいだったのですが、2か月半を経過したあたりで80キロを切っていました。12~3キロ減ですからなかなかのハイペースでした。

そして体調です。この間ビダーザ治療は継続していましたが、血液数値はやはり少しずつ悪化しており、おそらくそれから来るであろう慢性の頭痛に悩まされいました。そして便秘です。ご承知の方も多いかと思いますが、ダイエットに必ずついて回るのが便秘です。

そりゃあそうですよね?食べる量が大幅に減っているのですから、出るものも当然減少してくる。私の場合2日間以上お通じがない、という事はザラにありました。担当医に相談して酸化マグネシウムを処方してもらい、1日2回服用していましたがあまり効果は感じず、微妙な感触を感じてトイレに入ると30分近く悪戦苦闘して結果無し、なんてことも頻繁に起こるようになりました。

ある時は出社直前に感触を感じ、トイレに入ったものの出るに出れなくなり、完全に遅刻。やむなく「車のタイヤがパンクして1~2時間遅れそう」と会社に虚偽の電話を入れたこともありました。あの時は45分近くトイレにこもった気がします。

そして春のとある日曜。あまりの便秘のひどさ、3日以上お通じがないことにイラついた私は、日曜も開いている見ず知らずの内科を探し出し受診しました。そこでかなり強力な下剤と浣腸を処方してもらいました。

帰宅した私は少し食物を取り、下剤を飲んだうえで軽く運動、しばらくして夕方16時頃浣腸を試してみることにしました。人生で初めての浣腸です。しかしやはり一人でぶっ指すのは勇気がいるものですね。一応やっては見たのですが、注入しなければならない量の半分強くらいの量でやめてしまいました。

その段階でやや予兆があったので、「これで大丈夫だろう」という驕り(笑)の気持ちが間違いなくありました。しかしほんの少量の排出はあったのですが、それからが続きません。私は「これだけやってこんなものか?という」絶望的な気持ちになり、またもやトイレで気張り続けました。

その間、30分くらいだったでしょうか。。。全身全霊で下腹部に力を入れ続けた訳です。次の日は仕事なのでどうしてもここで”カタ”をつけねばならない、という。。。30分近く”一点集中”で精神を統一したのは高校での野球部の公式戦でも大学の受験でもなかったような、、、当然頭には血が回らなくなっていたはずです。ただでさえ貧血なのに。。。

そしてある瞬間、下腹部は相変わらずなのですが、頭の中が急に真っ暗になりかけ、意識が遠ざかっていくような気がしました。おそらく酸欠で意識を失いかけたのではないかと思います。しかし完全に落ちてしまうまえになんとか踏ん張り、下着を戻し(笑)、トイレから這いずりだし、大声で妻を呼び助けを求めました。

妻は何が起こったのか理解できかねたようでしたが、私が「気を失いそうだ」と伝えたので、救急車を呼びました。救急車は10分少々で来てくれましたが、どの病院に行くか?妻と隊員さんが打ち合わせていました。私が「抗がん治療を受けているし、カルテもあるので、通院しているがん専門病院に行く方がいいだろう」という事で、病院に連絡を取ってもらいました。

もう18時近くなっていたので、当然血液外来の先生は誰もいなかったのですが、当直の先生が「それはウチに来てもらった方がいいだろう」という事で行きつけの病院に行くことになりました。担架にのせられ、当時住んでいたマンションのエレベータを降りたところで、ゴミ捨て場を掃除していた大家さんに会ってしまい、びっくりされました。

ほどなく病院に向かいます。私が救急車に乗るのは2回目。その10年以上前に父が脳血栓で倒れた際、やはり同乗したのですが、その時は父の表情を見るのに集中し外の雰囲気を感じる余裕はありませんでした。

しかし、今回はちょっと違いました。車に乗ると少しだけ頭に血や空気が回っていたようで、落ち着きが出てきました。春の夕やみの中、外出先から帰宅しているのであろうマイカーをかき分けて突き進む救急車。。。。その時は苦しさよりもなんだかつらい気持ちになっているのを記憶しています。

これは「不慮の事故で血まみれになっている」とか「脳に深刻な損傷が出ている」とかならともかく、「浣腸に失敗して失神した」私ですのでなんとも情けない気持ちでした。そして、「何か特別なことをする際は必ず病院に一報入れてほしい」と言われていながら、勝手に未知の内科を受診してしまったばつの悪さもありました。

救急車は15分ほどで見慣れた病院の門をくぐりましたが、つくづく「俺はこれからどうなってしまうのか?今日もこれからも」と絶望的になった覚えがあります。病院に入ると当直の先生が直ぐに対応してくれました。熱を計り脈を取り、採血を行いました。

そして直ぐに再度の?浣腸を行ってもらいました。プロに対応してもらったおかげで直ぐに大量の排出がありました。実に久々の感触がありました。それで体調はほぼ回復した感がありました。しばらくベッドで案静し検査結果も特に異常はありませんでした。たまたま翌々日が有休取って定期健診だったので、その際担当の先生から指導があるという事で20時前くらいに病院を後にしました。

なんとも壮絶な1日でしたが、夜には体調ほぼ回復したので、翌日は何食わぬ顔をして出社しました。そういえばxでその事をつぶやき「イチジク浣腸を説明書通りちゃんと使えばよかった」と呟いたらイチジク製薬の公式から「いいね」をもらい、「お大事に」とコメントまで頂いたのはいい思いです(笑)

今日はこんなところです。

それでは、また。

#イチジク製薬

#イチジク浣腸 

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