こんにちは、みやけです。今回は沢田研二さんの話です。
数々の大ヒット曲、名曲を持つジュリーですが、今回は私個人が考える「全盛時なら大ヒットしたに違いないアルバム曲」を紹介していく、という企画を立ててみました。まあ、そもそもがジュリーの曲をヒットしたか否かで分別するのは失礼でもあるのですが、兎に角シングルカットされていないアルバム曲の中にも優れた曲はい~~っぱいありますし、そのあたりを私のセンスでチョイスしていこう、と考えております。
あくまで個人的考えではあるのですが、1990年からのジュリーのシングル曲は段々と歌詞が難解なものが多くなっていったな、という印象があります。STEPPIN’ STONESやTRUE BLUEあたりは「この内容でジュリーファン以外の人が買うのだろうか?」と正直思ってしまいました。co-co-lo解散以降はしばらくシングルに関しては世間一般のニーズに合わせたようなシングル曲のチョイスが多かったとは思うのですが、1997年発売のオリーヴ・オイルあたりからはもうあまり世間とかそのあたりの事にこだわっていはいない感があります。
ただし歌全体的に難解という訳ではなく、表現が独特なケースが多く、その真意は何通りかのパターンか考えられることが多いような気がします。あえてそれを狙っていたのか、、、シングルがそれですから、アルバム曲になるとその傾向がもっと顕著であったような気がします。それでも、シングルカットしても十分世間ににアピールできる曲もたくさんあったと思うのですよ!
まずは、皆さんおなじみのこの曲!
「君のキレイのために」 作詞:筧和歌子・作曲:大澤誉志幸
(2000年発売アルバム 「耒タルベキ素敵」収録)
ジュリー自身も「好きな曲」のひとつに挙げており、非常にテンポのいい名曲です。そしてこの曲をライブで歌う際は2番の歌詞に入ったあたりから会場、、、というかバンドメンバーの周りをかなり全力で走り回るパフォーマンスが常となっていますね。その他愛まで待てないやおまえにチェックインでも疾走パフォーマンスは見ることが出来ますが、やはりこの曲が印象深い!
他のミュージシャンでもライブでの疾走パフォーマンスはあるかと思いますが、ジュリーの場合周囲に大見えを切りながら走るのではなく、何かに追われるように黙々とテケテケ走るのが実に可愛い!上の動画はもはや伝説となっている2004年CROQUEMADAME & HOTCAKESでの「トカゲジュリー」コスチューム(どこかの紐を引っ張ると緑のビニール製のジャケット?がだんだん膨らんでくる)での疾走シーンですが、細かい顔芸を織り込んだ走りは実にお茶目です。
ただし、スタジオ内を歌いながら走り回る、というのは普通の歌番組ではそうそう許されるものではなく(許されない、というか一人だけえらくはしゃぎすぎて浮いてしまう)現実的にはこのパフォーマンスはライブ向きなのだとは思います。しかしどうにも可愛いジュリーの疾走シーンは世間一般にも認知してもらいたい、もらいたかった!
この曲をリリースした時点ではジュリーの存在は少々特別圧化されても許される稀有な立ち位置だったと思うのですが。。。
私がジュリーの疾走をテレビで初めて見たのは、「過去映像一次解禁時」の2000年ミュージックフェアでのTOKIO熱唱シーン。15秒程度でしたが段差のあるセットを歌いながら、ジャンプしながら、疾走するジュリーは実に魅力的だった!疾走とセットになっていると言っていいこの歌はかなりのインパクトが出たのではないかと思うのです。
しかしこの「君のキレイのために」。歌詞の概要としては妻が働き、自分は家庭に入った夫が自身の複雑な心境について語るという中々興味深い内容なのですが、疾走パフォーマンスを含め世間一般に強くアピールできたのでは?と思う訳です。
でも最近のライブでは歌ってないようですね、この歌。流石に年齢が70代中盤になってくると走りながら歌うというのはキツイのもやむを得ないか。。。ただし、どのかのツアーで、いやそれこそテレビの映像で疾走して歌うこの歌を聞いてみたいものです。
それでは次です。
「whisper」 作詞:筧和歌子・作曲:矢島順一
( 2004年発売アルバム 「CROQUEMADAME & HOTCAKES」収録 )
この時期になると曲の大半と言っていいくらいジュリーの歌の歌詞は難解になるのですが、この曲の歌詞は実に分かりやすい!
whisperを聞かせてくれ、祈るように深々染みるから。唇を寄せてよもっと近くに。
テレビを消していいね、ブラインドを下ろして、小さなルームライト一つだけ残そうか。幼い君が初めて泣いたあの夏の話が好きだよ。
whisperを聞かせてくれ、囁く言葉ほど本当の君を隠している。唇を寄せてよもっと近くに。SLOW DANCE!
加湿器のミストが くすくす笑ってる。ルーズなセーターが息遣いで揺れてる。僕らにかぶさる星空、それより贅沢な一時の夜。
whisperを聞かせてくれ、叫び声じゃ全然届かない。北風と太陽、優しいものは強いんだね。唇を寄せてよもっと近くに。SLOW DANCE!
大人の男性が年下の女性にやや控えめに、かつロマンチックに愛を囁く歌として非常にシンプルだと思うのです。世間一般にも届く!このアルバムを一通り聞いた際、このwhisperが極めて強く「いい歌だなあ」と印象に残りました。その他のラインナップが「届かない花々」や「夢の日常」といったかなり重ための曲が多かっただけにね。
なんだか振り付けも浮かんでくるのですよね。「寄せて、よ、もっと、近くに~」のところでリズムよく交互に肩を揺らして最後に右手を掲げて空を見上げる、、、、なんてシーンですw。重くもないけど、意味深さも兼ね合わせていると思います。CMソングなんかにはピッタリはまる曲だと思うんですよね。
他のファンの方の印象がどうなのかは分からないのですが、私にとってこの曲はジュリーの全盛時の雰囲気を強く残したとってもいい曲だと思います。
今日はこんなところですね。まあ、ともかく何かとテーマをこしらえてジュリーの名曲を紹介したいという訳です。
それでは、また。