高齢者の施設入りはみじめなのか?

こんにちは、みやけです。前回すこし触れましたが今回は高齢者の介護施設入りに関して私見を書いていきたいと思います。

ここ最近、80~90代の芸能人・有名人が体調を崩し、周囲の人とトラブルになったり、消息がつかめていない、、、といったニュースをよく見かけるようになりました。今回きっかけとなったのは女優の中村珠緒さんですが、その他にもおすぎとピーコさん、元野球選手・司会者の板東英二さん、俳優の北王子欣也さん、あくまで噂レベルではありますが、「お世話になっている」という内容の報道がなされています。

そもそもが、この手の報道で上がったお名前を態々上げる事が根も葉もないうわさの拡散に加担する事かも知れません。しかしそれではあまりに読む側の実感にかけるのではないかと思い名前を出させていただきました。もちろん真偽のほどは定かではありません。情報出所先は基本ゴシップ誌ですし。

ただし人間は70代に入ってくれば、人にもよりますが日常生活自体をひとりで送るのが困難になり、段階を踏みつつプロ(介護職の方)にお世話になるのは今の社会を考えればベストとは言いませんがベターな選択だと思います。

ただしネックになるのは「入る側」高齢者のかたくなな拒否感。。。。

私も昨年は実母と儀母の施設入りを検討し、色々な施設を訪問し条件等まで含めて色々と検討しました。(義母はまだ施設で健在)基本的にボトムライン(最安価物件)を中心に。その時感じたのは、「その人の体調・資産・精神状況において色々な選択肢があるものなんだ」という事です。収入は国民年金のみという方でもハマれば入所できる施設はありますし、昭和世代に刷り込まれている「劣悪な環境」なんてこともない。日々のストレスから解放されてそれなりに穏やかに暮らしているように感じました。ただ働く側の労働条件としては「厳しそうだな~」とは感じましたね。あくまで個人的意見ですが。

日本の社会あるあるなのですが、「国は何にもしてくれない」なとという声を聞いたりもしますが、福利厚生については調べれば自分自身の状況に合った制度は沢山ありますよね?ただその事を知るまでにたどり着かない!教えてくれる人がいない!どうやったらその制度がある事を知れるのか?聞く先が分からない!まあ、基本的には役所に行って相談すれば大方ただりつけるんですけどね。

この手の話になると、「役所に行っても門前払いされた」なって書き込み・投稿をよく目にしますが、基本的に今の役所はちゃんとやってくれますよ。人手は足りなさそうですが、それぞれの専任の人はいますし。「門前払い」とか言う人はそいうのはそっちが頭を下げて教えてくれるものであり、自分の頭で理解する事をしたくな人がそう言い変えているんだろうな、と思ったりもします。

ただし入る側の高齢者側の印象は、あたりまえの話ですが昭和時代の感覚からほとんどアップデートされていない。大半の人が。いわゆる。

① 老人ホームは入ったら出れない姥捨て山。

② 死ぬ時くらいは自分の家で子供や孫に囲まれて死にたい。

③ 一生掛けて育ててきた子供から自分の家を追い出されるなんてこんな惨めなことは無い。

等々、、、

まず①ですが、介護度のレベルが低ければ、日々の生活をケアしてくれる管理人的な人がついていながら外出はいつでも自己判断で自由、という施設もあります。また「入ったら出れない」というのは、それは当人が外で自分の事が分からなくなったり、交通事故等の危険に巻き込まれない様そうせざるを得ないわけであり、やむを得ないのですよ。

そもそも多くの子供世代はこの問題に直面した際には、施設に入る事がベストだと思いつつも、最大限当人の意見を尊重しようと協議を重ねていると思います。私の実母についても「この人はもう結構認知症が進んでいるのではないか?」と薄々思いながら、無理やり押し切ることはせず、なるべく施設の「いい点」をあの手この手で具体例を挙げ説明したのですが、聴く耳を持ってくれませんでした。とにかく本人に納得してもらわなければ強制執行は出来ません。

もっといえば、子供世代をとりまく社会環境・経済状況が以前とは比較にならないくらいハードな状況になっているにも関わらず、この事についての心的負担を背負わなければならないのは「いい加減にしてくれ!」と思いたくもなりますよ。今の80代だったら、大手で福利厚生がしっかりした企業・公共の仕事に一生勤務していた人は、年金で月平均25万前後貰っている人は沢山いるわけですよ。現役がそれだけ稼ぐのにどれだけ大変な事か。。。

そうなってくると、②にしても③にしても、そりゃあ若い時分はそうなるべきだと思っていたかもしれないけど、時代が変わったのだからそっちに考えを寄せてくれよ!と思いたくもなりますわな!

そして話は本題です。女性自身が報じた中村珠緒さんの記事です。

中村玉緒 老人ホームに極秘入居していた…今年2月に緊急搬送、親族の見舞いもない孤独暮らし

よくもまあ、こんな悪意的な記事をかけるものだな、とあきれるしかないです。「復帰を願う」なんてせせら笑いしながら書いてそうで憤懣やるかたない。そのそも80を越えれば、いや70代であってももう不特定多数の中心に立つような仕事・ポジションに立つべきでないと思います。個人差はあるものの時代の状況を集約して発言したりジャッジする能力は明らかに落ちてくるわけですから。そして周囲も突っ込みにくい。

政治家なんてもっともやってはいけない職業。ジュリーや黒柳徹子さんのように自分の周りに集まってくれる人に対してのみ表現活動を続けていくのがベストだと思います。自分自身が何か失敗をやらかしてしまったとしても、その状況だと”責任”が取れますからね。

しかしまあ、この記事。本そのものは読んでいませんが、如何にも昭和的な上で挙げたような3項目をベースにしたような「あれだけ稼いでいた人が今は惨めなホーム暮し」ということをこれでもかというように印象付けたい内容です。今介護している側、しようとしている側からすればはらわたが煮えくりかえりそうな内容でしょうね。

思うんですが、女性自身のターゲットって意外と介護の子供世代ではなく、介護される側へ向けてでないのか?という気がします。これについては他にもいくつか関連記事が出ていますがいずれもそう!要するに「介護施設=姥捨て山」と頑として認知している側にとってはスッと入り込んでいきやすい内容になっているな、と思います。

日本人の平均寿命が80前後という高齢化社会になり、認知症の処置や介護施設の充実化もまだまだ追いついていない部分があります。有名人・著名人が精神的・肉体的に弱っていく事例はこれからも増えていくのは間違いありません。そして高齢者になればなるほど、なにか不利益を受けても身をもって抗議してくれる人は少なくなります。その子供世代だってそんな余裕はないのですから。

このような”マスコミ”と称する方々は、意識的・無意識に関わらず静かに表舞台から去ろうとしているしている人々の襟首掴んで人前にたたきつけ、現状を晒し物にするのが「報道の使命」だとでも思っているのでしょうか?

「施設入居」=「姥捨て山に捨てられた」というイメージを払しょくするためにどれだけの人が心を痛め、努力しているのかわからないのでしょうか?

ジャニーズ事務所の醜聞問題も含め、マスコミって本当に下劣な職業である。とつくづく思いました。

私は小学生時代5年生から近所の塾に通っていました。数学オンリーの塾です。先生はもう現役をリタイヤした70くらいの初老の方だったのですが、教えた方が非常にうまく、私は半年通っただけでクラスで中の下くらいの数学の点数だったのがトップ5くらいまで駆け上がるくらい成績が上昇しました。でいて月謝は当時でも破格の月2千円!週2回で1回2時間のコースです。教室は自宅を改造したもので生徒は畳の上で授業を受けていました。常に順番待ちで中々入れない人気塾でした。

その先生はやや堅物でとっつきにくい部分があったのですが、たまには世間の”裏常識”みたいなことを語ってくれて結構ウイットもあったのです。そこには中3まで通ったのですが、そろそろ卒業という時期になって、授業中世間話になり、その中でこんなことを言いました

「職業に貴賤はないから皆なりたいもの、やりたいことをやればいい。でも私の願いとしてマスコミだけにはならないでほしい!いいか?テレビ局とか新聞記者とかああいう職業だ!今は分からないかもしれないけど、この言葉は覚えておいてほしい。」と。

当然私は当時何のことか分からなかったのですが、年を取るつれてだんだん分かるようになりました。あの先生もそう言いたくなるよな、よくそう思います。

ムチャクチャ書きましたが今日はこんなところです。こんな報道は止めようとは思わないんですかね?

それでは、また。

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