骨髄バンクへのドナー登録をお願いします!そして企業の理解も!

こんにちは、みやけです。

ブログを再開してからもっぱらプロレスや沢田研二さんのことばかり書いていますが、今回は私が罹患した血液のガン(骨髄異形成症候群)に関する話です。最近テレビCMで目にする方も多いのではないかと思いますが、骨髄バンクのドナーさんの数が数年後大幅に減少する可能性が高い、というニュースに関する話です。

ただし、この件は今まで書いていた回のように私自身が思っている事をダラダラ書いていてもしょうがありませんので、何のために今回のブログを書いているのか明確にしておきたいと思います。大きな目的は骨髄移植におけるドナーさんが現在でも足りておらず、そして今後更に減り続ける事が濃厚であり、血液のガンに犯されている患者さん、、、本来助かるかもしれない私の仲間の方々の命が削られていく事を防ぎたく、少しでもこの状況を拡散したい事。

それには、昭和プロレスや沢田研二さんへの興味で私のブログに訪れてくれた方にこの事に少しでも興味をもってもらい、同様にこの状況を拡散していただければと思います。それには「血液のガン」及び「骨髄移植」そして「ドナー」とはなんなのか出来るだけ簡単に説明してから、最後にメインテーマであるドナー登録について書きたいと思います。

なるべく簡単に私の話をしますと、私は7年前に血液のガンの一種である「骨髄異形成症候群」という病気にかかりました。白血病とやや似た病気です。ただし、そもそも血液のガンとはどうのような状態を言うのか?相当にザックリ言うと、血液内の「赤血球」「白血球」「血小板」等の血液中の成分が正常に活動しなくなる病気です。原因は正確には分かっていませんが、患者側としたら「遺伝」が大きな要因である、と考える人は多いと思います。

「赤血球」は細胞内にヘモグロビンを有し、酸素と結合して血流に乗って酸素を体中の組織に運搬します。酸素を体内に送る役目をしている訳です。「白血球」は血液成分のひとつで身体への異物の侵入に対しからだを守る働きを有しています。細菌等の異物がからだに侵入すると白血球数が増加し、異物を細胞内に取り込み無害化します。「血小板」は血管の損傷に反応して出血を止める働きを有しています。

私の病気の場合、これらの機能が働かなくなるわけであり、当然その状況が続くと命にかかわってくるわけです。酸素が体内に供給されず、免疫機能が働かなくなる訳ですからね。それではどう治療すればいいのか?現時点ガン化した細胞そのものにダイレクトで処置を行うという治療法は確立されていません。ただしここ1~2の間画期的な治療法が確立されつつあるようですが、、、

現在主として行われている処置は「骨髄移植」であり、血液を生成している骨髄(背中の後ろ当たりの骨の中にある)をいったん放射線治療等で死滅させ、他人から採取した骨髄を点滴によって移植して(方法は輸血とほぼ同じ)その骨髄が生着(他人の身体でも造血活動を行う)する事を期待する、という荒っぽいものです。とにかく移植した骨髄が正常に働くかどうかやってみないと分からないのです。

なので、骨髄移植そのものが失敗するという事は99%ないのですが、移植しても骨髄の造血機能がうまく稼働せず、それどころか逆に居心地が悪い為自分の身体を攻撃してしまい様々な合併症を引き起こすという事は多々あります

非常に悲しいデータなのですが、(ただしかなりザックリしたもの)、骨髄移植後の3年後の生存率は40%前後という数値があります。命を落とすのは簡単に言えば合併症によるものなのです。それでは骨髄が上手く稼働するにはどうすればいいのか?骨髄であれば何でもいいわけではありません。これには「血液細胞の白血球の型」というものが大きく影響してきます。これはA型、O型、AB型といったいわゆる”血液型”とは全く異なるもので、血液細胞をパターンに分別したもので、何種類どころではなく何十、何百とあるのです。

そしてなるべく同じ型の方が良い結果が出易い、とされています。そして型の下には「座」という更に細分化された分類があります。患者が骨髄移植が必要と判断された場合、骨髄バンクの登録者の中から全く同じ型の人を探し、それに該当する人がいなかったら型が同じでも座が違う人を次に探していくという訳です。ですので、骨髄バンクに登録していても全く移植のお呼びがかからない、という事もあり得るわけです。

ちなみに親兄弟だと同じ可能性が高いかと言うと、微妙なところで兄弟だと1/4の確率となります。余談ですがここ最近血液疾患に犯されながらも、移植を行い半年近く後にはプールにで泳げるくらいの驚異的な回復を見せたアスリートの方がいらっしゃいました。推測ではあるのですが、ドナーは兄弟であり、完全一致だったんだろうなと推測しています。

型が完全一致だと、骨髄移植の副反応であるGVHDがありません。骨髄移植後の患者が雑菌がウヨウヨいるプールに入るというのはかなりあり得ない話なのです。移植後5年が経過した私でも未だに温泉に入るのでさえもためらうくらいですから。。。ちなみに親族であるならば骨髄バンクに登録をしていなくても移植OKです。

次に「骨髄移植」とはどのような医療行為になるのか?提供する側にとってはどのような事を行えば良いのか?これを説明したいと思います。ここが一番ポイントなのですが、骨髄の採集方法は献血の時のような注射による採決方法とはまったく異なるということです。それなりに痛みも伴いますし、数時間・数日単位で時間もかかります。結構ここがネックなんですよね、、、、

その前にですね、骨髄バンク側が患者とドナーの資料・データを照らし合わせ、移植のマッチングを決定した場合でも即移植とはならないんですよ。まずドナーさん側に郵送で通知が届き、別の日に面談が行われます。追って説明する移植の内容や日程を打ち合わせます。この時点で「内容が簡素なものではないのでイメージと違う」と感じたり、複数日数飛び飛びで拘束される事をはじめて知り都合が合わなくなり断るケースもある、、、このパターンって結構多いと思います。

それがクリアされると今度はドナーさん側の健康診断があります、ここで何らかの疾患等が見つかり、骨髄バンク側の判断で見送りになることもあります。ちなみに私が6年前にバンクが登録した際、型が完全合致のドナーさんは26人おり、最初にマッチングされたドナーさんがとんとん拍子に流れが進んだのですが、最後の健康診断でドナーさんの心臓に疾患が見つかり流れてしまいました。

そのときは私の移植日まで決まっていたのですが、、、その後別のドナーさんのマッチングが次々流れ、一時はその26人の方が全滅になってしまいました。あの時は目の前が真っ暗になったものだ。。。

まあ、それは良いとして、ドナーさん側にとっては拘束日が結構あるのが痛いところだと思いますよ。面談で1日、健康診断で1日、そして移植の際は入院が必要となり内容にもよりますが2~5日拘束されます。勤めている人なら勤め先に了承をもらわなければならないのでこれがネックになる場合もあります。そして骨髄採集の内容です。

大きく分けると骨髄移植には2つの方法があり。「骨髄移植」と呼ばれるものは背中の下、腰の少し上にある骨の部分に骨髄が存在しますのでそこに直接注射を打って採集します。この注射器がまた太い!また痛みもかなりあるので特に女性はこの方法は回避する方が多いようです。この方法の採集であるなら入院は2日程度です。

それとは別に「末梢血幹細胞移植」と呼ばれるものがあります。これは通常の注射器によって献血と同じような方法で採集されます。しかし内容がかなり複雑であり、まずドナーさんに白血球を増やす薬を数日注した上で末梢血にあふれ出てきた血液幹細胞を採集します。更に細かく言うと採集した血液から必要な成分だけ抜き取り、残りはドナーさんに戻すという流れです。

ですので、痛みの面でいうとドナーさんの負担は軽いですが、それぞれの処置のため入院は3~5日かかることになるわけです。提供する意思はあっても普通に働いている人がこの日数を確保するのはなかなか難しいと思います。

そして大きなポイント。ドナーさん側の謝礼です。いくらボランティアであってもこれだけ負担のかかる行為で無償というのはやはりどうかと思います。一応骨髄バンク側から5000円謝礼で包まれることになっているのですが、基本的にはそれだけです。しかし国内の各地方自治体が国内の骨髄バンクドナーに対する支援金制度、というものを実施しています。

日本のすべての地方自治体が!と言い切りたいところですが悲しいことにすべてではありません。しかし近年かなり増えてきました。私が在住する福岡県でも福岡市・北九州市は行っておらず憤慨していたものですが、いずれの年も今では実行しています。体感的に日本の6~7割の都市で、という感じでしょうか?

金額ですが、前提として移植が完全に行われたことが条件となります。その上で提供にかかわる通院・入院1日につき2万円x日数となり、最大14万円となるわけですね。調べうる限りどの自治体もこのパターンのようです。この額はそれなりに妥当なものだと思いますが、問題はこの申請はドナーさん自身が行わねばならないところがめんどくさいですね。。。そのあたりは関係者が対応してくれれば良いのですが、、、

そして、ここで強く話しておかねばならないのですが、移植に対するドナーさんの安全性です。はっきり言うと「骨髄採集の医療行為の中でミスがありドナーさんが何人も亡くなっている」「採集後身体に大きな不調が出て半身不随になった」などという無責任な書き込みがあると聞きます。私自身が把握している限りでは海外で3件発生したというのは事実のようですが、国内ではそんな事例は無いと聞いています。

そもそも、誰が何の目的でそんな根も葉もないうわさを流しているのか皆目分かりません。その人に何の得があるのでしょうか?私自身何度も検査のため骨髄採集を受けましたが、生命の危険を感じたことはありません。痛いのは痛いですが。

それから医療行為というのは何らかのリスクは必ず付き物なんですよ。私は骨髄移植を受ける直前は血液生成の力が極端に弱くなって、3日に1回は輸血を受けていました。2時間近く掛けて保存されていた血液のパックを流し込むわけです。私の命をつないでくれたありがたいパックなのですが、弱気になっていた当時の私は「このパックの中に何か異物が入っていたりしたら一発で死んでしまうのだな」と何度も思ったものです。

私は医療従事者ではないので専門的なことは言いかねますが、骨髄移植の安全性については根も葉もないうわさだけが一人歩きしている、とだけ書いておきます。いずれにしても血液疾患の患者さんの多くは「骨髄移植をしないといずれ命を落としてしまう」状況におかれているわけです。私もその体験者としてその状況下の悔しい気持ちは痛いほど分かります。

そして本題です。今現在、骨髄バンクの登録者が徐々に減少傾向にあるのです。ドナー登録の”定年”は55歳となっています。年代的に現在50歳前後のドナーさんが一番多いようなのですが、その方がたが今後5~10年の間に一斉にいなくなるのです。基本的にドナーさんの数は足りていません。”出現待ち”の患者さんは山ほどいるのですね。

しかし、少子化社会の為、これからドナーさんは減る一方になっていくのが確実のようです。そしてご存知のようにコロナ過において献血されるかたの人数が激減しました。ドナーさんもやはり大きく減ってしまったのです。そこで危機感を覚えた骨髄バンク側が国民の理解を得ようと、ドナーさんが足りない!というCMを今年から頻繁に流し始めた、そういうことだと思います。

私は移植の際の入院時、部屋が小児がんのお子さんたちの専用の部屋がすぐ近くにありました。自分の置かれた立場をじぶんなりに理解して治療と向き合う子供たちの姿を見るとなんともいえない気持ちになりました。そして早朝から毎日病院に通うお母様たち、、、つらいだろうなあ、と何度感じたことか。。。

私のような50を過ぎた中高年はまだいいんですよ!もう人生を大方やり終えかけてますから、別に将来とか気にする必要は無い。しかし若者たちは治療を乗り越えても、立ち遅れた勉学、失った体力、治療が継続するであるなら就職の問題、そして出産。不安に感じることは山ほどあるわけです。彼ら彼女らが少しでも日常に復帰できるよう、、、、それにはドナーさんがもっともっと増えることが必須なわけです。

そして同じように大事なのが、ドナーさんが勤務する会社の経営者の方々がその意義について少しでも理解を示してくれれば、そう強く思うのです。

それにはまず骨髄移植がどんなものか知ってもらう必要がある。私も移植で日常を取り戻し、助かったものの一人として微力ながら少しでも力になりたいと思っています。今日はこんなとこです。そででは、また。

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