6番目のユ・ウ・ウ・ツ & 愛まで待てない IN さいたまスーパーアリーナ ~沢田研二

こんにちは、みやけです。今回も沢田研二さんのお話です。昨年のさいたまスーパーアリーナでのバースデーライブのブルーレイ映像を観ながら、いくつか私の独断で曲をチョイスしいろいろ語ってみたいと思います。

6番目のユ・ウ・ウ・ツ

私にとっては色々な意味で思い出深い曲ですね。リリースされたのは高校1年の頃でしたが、それから40年以上経った今でもジュリーが当時と同じテンションで「ハッ!ハッ!ハッ!」とシャウトしてくれるのは嬉しい限りです。

この曲は約25万枚を売り上げ、オリコン最高位6位ザ・ベストテン最高位は3位。ジュリーにとっては「中ヒット」いったところでしょうか。しかしファンならご承知の通り、以降リリースされる曲でオリコンにしてもザ・ベストテンにしても最高位10以内に食い込んでくる曲はありませんでした。悲しいかな最後のヒット曲となってしまった作品なんですね。

その後に出す「背中まで45分」「晴れのちBlueboy」は実験曲的な印象を持っていたので「正攻法の曲が出れば、、、」と楽観視していましたが、その後の「決めてやる今夜」も同じように低調な結果に終わった時は非常に屈辱感を覚えました。「あのジュリーが1年間全くヒット曲を出せないなんて、、、」という。

その後はジュリーサイドも焦りがあったように当時思いました。「決めてやる今夜」「どん底」「渡り鳥はぐれ鳥」については、何かこう、全体的に「勝手にしやがれ」を追い求めるているような感じがしました。歌詞も似ていますし、パフォーマンスにしてもいずれもハットを被り、サビの部分では強めの決めゼリフと語りかけるようなアクションで締めるという、、、

高校生の私でさえも「狙いに行ってるな〜」と感じました。しかし同世代の他の人気歌手において徐々にランクが下がっていた方々でも、ドラマの主題歌や子供番組・バラエティ番組に絡んだりして若干持ち直すことも多いのですが、ジュリーの場合全く持ち直す事ができず終わってしまったというのは未だに信じがたい思いです。

離婚問題や独立問題等で確かに当時はジュリーのイメージが悪くなっている部分はありましたが、、、、

えらく愚痴が長くなってしまいました!6番目のユ・ウ・ウ・ツですね!この曲はアルバムに収録されていないやや異色の曲なんですよ。同じパターンとしては「カサブランカダンデイ」「OH!ギャル」「酒場でDABADA」「麗人」等が上げられます。

アルバム収録曲でない場合はややコンセプトが把握しにくい場合があります。ただし阿久悠&大野克夫コンビの場合は一曲完結のコンセプト構築している為気にはならないのですが、そうでない場合セールスもイマイチだった印象があります。

6番目については前のアルバム「ワンダフルタイム」のコンセプトの流れとは必ずしもとは言い切れないし、もちろんその後の井上陽水さんの世界でもないのですが、そこはジュリーのパフォーマンスでかなりインパクトが強い曲まで引き上げた感がありました。

この曲をレコードで聴いた際、音源では「ハッハッハッ!」の掛け声が入れられていなかった為実に間延びした印象を持ったのですが、生歌を夜のヒットスタジオで聴くと、サビで一気に盛り上がり、エキゾチクスと全員で「ハッ!」のパフォーマンスを決めた際は震えるほどカッコよかったですね!

共感してくださる方も多いと思いますが、ジュリーの声はレコードの音声と生歌の音声が全然違うのですね。もちろん生歌の方が断然良い!レコードだと声が透き通り過ぎてる感じがして印象が薄い場合が多いのです。

この曲は中々複雑で趣のある不思議な曲だと思うのですが、パフォーマンスや歌いつつ不思議な微笑みを入れ込む事で、奇妙なメンタルについて実に魅力的に表現してくれていると思います。ジュリーのもつ厭世観・アンニュイさが良く出ている怪作だと思います。

そしてリリースから半世紀近く経とうといている今でも同じ歌い方で、同じパフォーマンスを見せてくれるのは嬉しい限りです。ジュリーの場合、その原因の多くは演出の都合上でしょうけど、テレビでのパフォーマンスと後年ライブでのパフォーマンスは細部がやや違う事が良くあります。

TOKIOやチェックイン、カサダンあたりがそうなんですが、この曲はほとんどパフォーマンスに変化がないんですよね。当時を知るものとしてはこういうところが嬉しい限りです。ジュリーを含めこの会場内の平均年齢は50後半〜60前半位だと思うのですがwその方々がシャウトしてる上の画像は実に壮観ですね!

愛まで待てない

還暦ライブでもトリを飾った曲。その他のライブでも最後の曲である事が多いですし、毎回毎回ジュリーは楽しそうに歌っていますね。ジュリーは本当にこの曲が大好きなんだなあ、と思います。

歌っていて気持ちが良い」と語っている、というジュリーのコメントをどこかで見ました。そうだと思いますが、勝手に付け足すと「より多くの人の前で歌うのが気持ちが良い曲」という事ではないかと思います。とにかくこの曲に関しては歌詞も素晴らしいのですが、それ以上に間奏でのシャウト、絶叫が最も印象深いですよね。

そして更に、間奏中は舞台狭しばかりにステージ上を猛スピードで走り回るパフォーマンスも必ずセットでした。75歳になった今回は流石にそれはやらないだろうと思っていたのですが、画像にあるようなヘッドバンキングから走り回ってくれたのは圧巻でした。

勿論全盛時に比べればスピードは落ちていますが、これが後期高齢者のやる事か!と平伏してしまいます。毎度のことではありますが、それまでの間歌いまくって、喋りまくって、散々パフォーマンスした最後にこれだけ暴れまわれるのだから如何にジュリーのスタミナ、鍛え方が凄いか!

ヘアバンドを振り解き、真っ白になった髪を振り乱し、さいたまスーパーアリーナの天上を突き破らんばかりの75歳のシャウト!正にジュリーはロッカー!真髄のロックンローラーである事を見せつけたと思います。内田裕也さんなんかはとっくに越えちゃってますよ!

つくづく思うのですが、ジュリーって「本番では裏切らない」人生を送ってきてくれたと思います。その言動や発表する選曲、音楽の方向性でファンが「ええッ!」と感じる事は何度もあったと思います。

しかしジュリー本人がファンの前に現れ、曲を歌い出した時はジュリーは絶対にファンを裏切るような事はなかった、そう確信しています。何を言おうが何をやろうと、ジュリーが歌いだすと誰もがひれ伏すしかない状況を作っているのは凄いことです。

ジュリーに興味がない人、ジュリーを冷ややかな目で見ているファンでない人の意見にでも、容姿や行動言動について批判しつつも、これだけのクオリティを保ち続けていることについては認めているのは凄いことです。

ただしかし、こんな事を言うのはなんですが、色々な状況を鑑みれば、ジュリーに残された時間はもう残り少ないな、と感じるのも事実です。たまアリでは75歳になった大人のジュリーのライブ、ではなく「全盛時とほぼ同じ声、だけど見た目はおじいちゃんになったジュリー」のライブを披露してくれました。

私自身は幸運にも5月に行われる福岡講演のチケットをGETすることが出来ました。前回も、そのまた前回もそうでしたが、「これが最後になるかもしれない」という覚悟を決めつつ、楽しく参戦したいと思います。それでは、また。

ジュリーは一生懸命
沢田研二 アルシオネ を考える

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