私の骨髄移植 ② 会社の健康診断で要精密検査診→がん専門医院行きの驚き

こんにちは、みやけです。早速今回より私の骨髄移植の治療の経緯について書いていきたいと思います。実質1回目となりますね。

きっかけは2017年に行われた会社の健康診断の結果からでした。私は20代後半から糖尿病を患っており、今に至ってもずっと治療を行っているのですが、健康診断で引っかかるのは体重か(ピーク時108キロまで行ってました・笑)血糖値についてでした。

糖尿病については最初に発症した時に1ヶ月程入院しましたが(血糖値の最高値700!)以降は上下を繰り返しながらも入院に至るまでには悪化はしませんでした。しかしこの年の検診では初めて血液の欄(白血球・赤血球・ヘモグロビン・ヘクトマリット)が全て基準エリアから若干下回り会社から「要精密検査」の指示が出てしまったのです。

その時期、私は勤務先でトラブルを抱えていました。折り合いが悪かった当時の上司のⅠ 部長と険悪な関係になっており、更に古参の再雇用社員Kが部長に加担、とある日私は勤務中社内の一室にI部長とKに呼び出され、期限を指定して辞表を出すよう強要されたのです。

私はもちろんそれに同意するはずもなく、人事部経緯で抗議。結局会社はI&Kのパワハラを認めたのですが、この1年近くこのトラブルに振り回されており、私は心療内科に通っていました。そんな状況でしたから、不眠が続いており、頭痛も常時。体調は最悪と言っていい状況でした。(このパワハラ問題についても別途じっくり書きたいのですが。。。)

そのさなかの検診での再検査指令でしたが、血液関連の再検査って、どこに依頼していいか分かりません。とりあえず行きつけの糖尿病内科の先生に相談して、再度血液検査を行ってもらう事になりました。結果は検診の内容と似たようなものでした。

先生は「あまり酷い数値ではないので経過観察しつつ勤務可能、と診断書を書けなくもないけど、、、」と呟いていました。私はただでさえ通院で有休を取ることが多くなっていたので、これ以上別の病気を背負いたくない気持ちがあり、その内容で診断書を書いてくれることを望んでいたのですが、先生は首を横に振り「いや、やっぱり専門の病院でもう少し調べてもらった方がいい」と言い出しました。

私としては「え?ここが専門病院ではないの?」という心境でしたが、抗議なんてできません。先生はパソコンに向かい病院のすぐそばにある某ガン専門病院の予約を取り始めました。私としては衝撃の病院選択でした。知識の全くない私は自身の状況を「強めの貧血」程度にしか思っておらず。鉄分を多めに摂取すればいいんだろうなと勝手に判断していました。「ガン」と病気に何故結びつくのか意味が分かりませんでした。

私は不安な気持ちが一気に高まりましたが、怖くて先生に詳しいことは聞けず、取ってくれた予約の通りに、今現在までお世話になるK病院に向かう事になりました。担当していただいたのは女医のN先生でした。面会するや、簡単な質疑応答の後血液検査を行い、結果が出るまで1時間ほど待機。その検査結果が以下のようなものです。

今見返しても、悪いちゃ悪いのですが、それほど深刻な数字でもないように思えます。しかしN先生は「少し気になる点がある。良かったら今日マルク(=骨髄採集)を行わせてもらえないか?」と聞いてきました。

マルクとは背中の部分に、バラエティ番組の病院コントで使うようなどでかい注射器、注射針を背中の骨の部分に直接突き刺し、そこに集まっている骨髄細胞(血液を造る細胞)を採取するものです。針を骨から抜く際は一瞬骨ごと宙に持ち上げられる感じであり、その激痛は半端ではなく、特に女性には耐えがたい痛みのである検査です。

しかしその時点ではそんな痛いものだと思わなかったので、「費用約3万円」の方に心が行ってしまい「ボーナス前とはいえ痛い出費だなあ。。」などと構えていました。いざ準備を整え診察台にうつぶせになり、注射器をチラッと見た瞬間あまりの張りの太さに驚いたものです。

しかしですね、確かに痛い事は痛かったけど、それほどでもなかった。。。私は注射が苦手で未だに自身の腕に針が刺さっている瞬間を直視する事も出来ないのですが、なぜかマルクに関しては「鍼灸」の一環みたいな感覚でした。

後々血液疾患の患者さんと話すと、この「マルクの恐怖」の話が必ず出てくるのすが、その何度も行うことになるこの施術は私にとってはなぜか大きなた問題にはなりませんでした。とりあえずその日はそれで病院を後にし、2週間後にまた予約を入れました。

再診。受信している病院が病院でしたので、なんらかのガンの宣告がなされるのは覚悟していました。しかし近親者でガンになった人はあまり聞かないし、自身もメンタルの問題を除けば自覚症状もあまりない。私は自分の都合のいい情報だけ集めて「おそらく初期のガンくらいは言われるかもしれない」なんて妻に話していました。いくら想像をめぐらしても意味は無いですから。。。

N先生に相対すると、1枚の紙を差し出され、「この病気の疑いがあるんですよ。中~軽度と見ていますが。。。」と言われました。その紙には

骨髄異形成症候群

と書かれていました。ちょっと面喰いましたね。血液のガンの勉強は若干していましたが、これまでには及んでいませんでした。「なんとも妙な病名」正直そう思いました。「症候群」という病名はちょくちょく耳にしますが、どちらかと言えばメンタル系の症状を指す病気が多いイメージがあったのでなんともイメージがわきませんでした。

そもそもこの病名では「ガン」かどうかも良く分りません。先生に「これってガンに含まれる病気なのですか?」と聞くと「そうです、ガンです。疑いの段階ですが。」ときっぱり言われました。その瞬間私自身顔から血の気が引いたのは記憶しています。

どこかで予想はしていても、元来楽天家である私は「そんな大事にはならないはず」との思いがありました。大学を留年した時も、新卒で入った会社を2年で辞めた時も、人身事故を起こして免許取り消しになった時も、糖尿病になった時も、40歳でようやく結婚して2年もたたない間に会社を辞めた時も、、、それ以上厳しい事態にならずに必ずいい方向に向かった思いがあったからです。

しかし今回最大の試練が訪れた気がしました。まあ、その予感は間違いなく当たっていました。N先生から病名を宣告された瞬間は呆然となりました。しかし説明を段々と聞くうちに自分を取り戻し、取り乱すなんてことはなかったですね。

病気の深刻度を分かっていなかったのが大きな原因だとは思うのですが、基本的に何故か自分に妙な自信を持っている私の性格が功を奏したのかも知れません。この後、生きることに関する残酷な確率の数値を再三突き付けられますが、私はなぜか「良いほう」の部類に入るはずである、という根拠のない自信があるのです。

それからこの病気がどのようなものであるのか、、、詳しい説明を聞くことになるのですが、まだ「疑い」の段階だという事もあり、あまり悲観的にもならなかったのですが、聞けば聞くほど厄介な病気であることが分かってきました。

今日はこんなところです。それでは、また。

#骨髄移植

#骨髄異型成症候群

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